チェスターぶらぶら歩き~後編 夏休み気分にひとさじの郷愁を添えて

チェスター観光後編は、旧市街を取り囲む城壁のコンプリートから!

昨日も城壁を歩きましたが、半分しか周れなかったため今日は残り半分です。

時計台が目印のイーストゲートから城壁に上り、反対周りを歩きました。

天気がよくて気持ちいいし、眼下の街並も可愛らしく、お散歩日和です。

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城壁を歩いている間、ずっとおじさんが前にいて、城壁の写真を撮ろうと立ち止まるたびに、なぜかおじさんも写真を撮るために立ち止まったり、物思いにふけったりするので、もう一緒に映しちゃえと撮った一枚です。

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風景写真になるべく人は入れたくない派なのですが、後で見てみると、この「なかなかどいてくれないから仕方なく人物も撮った」写真の方が思い出を呼び起こすことがあるんですよね。

ロシアのエルミタージュ美術館で撮ったイチャイチャカップル入りの「大使の階段」写真もそんな感じでした。

mikawayaemi.hatenablog.com「おじさんアンニュイやね」「金髪ってマジで日に透けると輝くね」など姪っ子と話しつつ、のんびり歩いていると、ディー川が見えてきました。

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クルーズ船の乗り場があったりして、けっこう賑わっている。屋台や売店も出ていてリゾート感があります。

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城壁から降りられるブリッジゲートで「もう疲れたからホテルに帰る」という姪っ子と別れ、さらに城壁を進みます。

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チェスター城が見えてきました。

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「え?小さくない?」と思いますか?私も思いました。

本来は当然もっと大きなものだったのですが、現存しているのはこれぐらい。今は一部が軍事博物館や裁判所として使われているそうです。

チェスター城は1070年位ウィリアム1世(征服王とも庶子王とも呼ばれる)により、モット・アンド・ベーリーという様式で建造されました。

モットは小丘(小山)という意味で、丘や小山に盛り土をして粘土で固めて、その時に土を掘り出すことによって周囲に堀を形成し、丘の頂上に木造または石造のキープ(天守)を造ります。そして丘は木造の塀で囲んで、貯蔵所や住居といった施設を建造したのだそうです。ちなみにベーリーの意味は外壁です。

モット・アンド・ベーリーは素早く建てられるのが特徴で、ノルマンディー公ギョーム2世によるイングランド征服(ノルマン征服ともいう)後のウィリアム1世(ウィリアム1世はギョーム2世でもあるのです、ああややこしい・・・)や、ノルマン貴族が数多く建築したそうです。

領地をめぐって群雄割拠した時代に流行った建築様式ということなんでしょうなー。

その後12世紀に石を用いて再建され、外壁も追加で建築されたとのことです。

13世紀にはウェールズ討伐の前線基地だったり、17世紀には王党派と議会派の戦いがチェスターまで及んだり、中世にさかのぼればヴァイキングの侵略を受けたりと、なかなか血なまぐさい歴史を持つ地なのです。

中を見学するには「Secret tour」というガイド付きのツアーに限るとのこと。

このツアーは月に2回だけ催行されており、現時点(2017年12月31日)では第一火曜日と第3木曜日の11時30分開始、時間は90分ほどだそうです。催行時期は4月初めから10月終わりまでとのことです。

最新情報は下記のサイトでご確認下さい。

Agricola Tower and Castle Walls Chester Castle | English Heritage

ツアーに関する詳細な情報は、チェスターのさまざまツアーを行っている団体「The Chester TOUR」のサイトをご覧下さい。

Secret Chester - Chester Walking Tours

サイトによると、The Chester TOURという団体は、きちんとした訓練を受けて英国政府の公認を受けた36人の方たちによって構成されており、地域の旅行会社や美術館、博物館、歴史遺産保全団体などと連携しているそうです。

チェスター城ツアー以外にも、いくつも面白そうなツアーがあります。料金も7~10ポンド(1000~1500円くらい)で良心的。

Chester Walking Tours - Fully Guided Tours of Chester

ゴーストツアーと動物園ツアーに心惹かれます!

Ghost Tours - Chester Walking Tours

Chester Zoo Tour - Chester Walking Tours

ただ動物園ツアーは15名からの団体のみだから、個人旅行では無理かなー。でも交渉してみたら、どこかの団体に入れてもらえるかも。

ダメもとで、とりあえず交渉してみると意外と上手くいく。海外旅行で得た最大の教訓です。

城壁を過ぎると、わりとすぐに普通の道路と合流したので、この辺りが区切りだろうと引き返しました。本当はもう少しあったようなのですが、警察署と競馬場があるくらいなので、まあよかったかなという感じです。

警察と競馬場に並々ならぬ興味がある方は、大きめの道路を横切るとまた城壁がありますので、行ってみて下さい。

引き返す時は城壁の上ではなく、並行する道を歩いてみました。

木々が並ぶ川沿いの道を、散歩する人あり、サイクリングする人あり、ベンチで軽食を食べる人あり、この国で多くはない好天の夏をエンジョイする人々はどこか浮かれていて、つられた私も久々に夏休みの浮かれた気持ちに浸ります。

城壁に沿った道なりを歩くと、川を離れてまた市街に戻りました。

やがて右手にローマ円形劇場跡が見えてきます。これ、一応ガイドブックにも載っていますが、なんというかこじんまりしていて、遺跡っぽいものがある公園くらいの規模です。

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子供たちが遺跡に登って遊んでたりする。

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実は今回のブログの一番最初に乗っている写真に、上から見た劇場跡が写っているんです。右下ですね。

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芝生に寝転んで日向ぼっこしている人もいて、市民の憩いの場という雰囲気なので、これはこれでいいのかもと思いました。

街中を散歩しつつホテルに戻ると、自由行動していた母も、先に帰った姪っ子も部屋で休憩していました。

そろそろ夕食の時間でしたが、まだ昼のフィッシュ&チップスが持たれていてあまり食欲がない。

しかしながら、母がTESCOで買ってきた出前一丁の袋めんを見て、猛烈に食べたくなり速攻で買いに行きました。

日本のパッケージとは違って、なんかメタリックなカラーリングの袋に入っており、いくつかある中のSoysource(しょう油)味を購入。

写真に撮っておけばよかったと今は思うのですが、その時は早く食べたい!と夢中で・・・

キッチン付きの部屋ではなかったので、ちゃんとした調理は出来ないのですが、半分に割った麺をマグカップに入れ、熱湯を注いでフタ(部屋に置いてあったバインダーを使用)をして数分待つと、かなりいい出来上がり具合になりました。スープも半分残しておくのがポイントです。そうしたらお代わりできますから。

すごく!美味しかった!

さほど日本の味が恋しいと思っていないつもりだったけど、やっぱり食べ慣れた味はいいもんでした。

出前一丁で気が抜けたのか、食後の歯磨きをしたら眠くなり、10時くらいには寝てしまいました。昨晩は夜更かしして姪っ子とトークしてましたしね。

明日はロンドンへの移動日。チェスター駅を12時35分発だから、ゆっくりでも大丈夫。

ロンドンに4日泊まった後は、母と姪っ子は帰国し、私の1人旅が始まります。

旅もいよいよ後半です。

では。