旅の準備~〈Be prepared〉備えよ常に!
12月にフィンラドとロシアに行くんだよ、と話すと「いいなー」と言われるのと同じくらい、「でもすごく寒いよね?」と言われます。
うん、知ってる。
フィンランドの12月の気候は、場所にもよりますが平均最高気温でも0℃以下、非常寒い日には-40℃になることもあるそうです。
参考サイト:フィンランド政府観光局ホームページ
冬のフィンランドを快適に楽しむ服装のコツ — VisitFinland.com
いっぽうロシアは広大な国土を有するため、細かな気候区分で分類すると10以上の気候に分かれています。
今回の旅先であるサンクトペテルブルグでは、12月の平均最高気温は2℃、平均最低気温は-16℃だそうです。
こちらのサイトでは、ロシアの1週間予報と服装についてのアドバイスが掲載されています。
11月のヘルシンキには行ったことがありますので、北欧の寒さは体で知っています。
アウターや暖かインナーはしっかり準備していったのですが、うっかりニットキャップを持っていくのを忘れてしまい、頭皮の毛穴から忍び込む冷気で凍死するかと思いました・・・
ゆえに、まずはとにかく防寒対策です。
ユニクロのヒートテックにコットンのカットソーを重ね、その上にウールのセーターを着て空気の層を作り、熱を逃がさないようにします。
アウターはモコモコボアの裏地付きフリースジャケットに、ひざまで届く長め丈のダウンコートを重ね着します。
首回りを温めるのは大切ですからスヌードを巻き、もちろんニットキャップも忘れずに。フリースの裏地付き手袋をはめます。
ボトムもボア裏地付きコーデュロイパンツを履き、アンダーに遠赤外線スパッツと、これまた遠赤外線ソックスで冷気をシャットアウト。
靴はといえば、防寒も必要ですが、雪が降るシーズンのため防水&すべり止めも大事です。
ウィンターブーツといえば、カナダ生まれのSOREL(ソレル)。
レザーのアッパーとラバー素材のボトムソールを組み合わせ、断熱性抜群のフェルトライニングというシューズインナーは、着脱可能だから洗濯ができて、清潔さを保つことができます。
ブランドロゴのホッキョクグマが可愛いんですよ。
欲しいな、と思ったけど、ややお高い。ブーツとしてはそれほどでもないのは承知していますが、8月に病気で寝込んでいたため働けず、旅の資金に乏しい身としては少々痛い出費です。
そこで、ものすごく似てる感じの別のもの、いやパチモンじゃないんだよ、ノーブランドだけど確かな品質の、無印良品的なものなんだよ、というスノーブーツを購入しました。
Amazon | (トドス)todos ビーンタイプ スノーブーツ TO-123 レディース 02.キャメル S(22cm~22.5cm) | ブーツ・ブーティ
こちらのLサイズ(24~24.5センチ)です。
私が普段履いている靴のサイズは23.5センチですが、厚手の靴下を履くことを考えてワンサイズ上を選択しました。
これだけ備えれば万全だろう、とお思いでしょう。
はいバッチリでした。むしろ暑かった!
途中からスヌードと手袋は外してました。セーターを着なかったり、遠赤外線スパッツを履かなかったり。でも全然平気でしたね。
滞在していた時期に、たまたま冷え込みが厳しくならなかったのはラッキーでした。
実際にお出かけになる際は、突然な天候変化に対応できるよう、私が準備した服装を参考にしてご用意下さい。
1週間の旅行ですから、着替えは3日分を用意しました。
セーターは3枚、ボトムは1本だけです。インナーと下着は洗濯して着回します。
ちなみにパンツは、以前から試してみたかった紙パンツを使ってみました。
ドミトリーに泊まることだし、他人の目に触れる場所でパンツを干すのもな・・・というギリギリの恥じらいが理由の一つです。
そしてもう一つ、大きな動機がありました。
「北海道が生んだスター、旅のカリスマ、大泉洋さんとお揃いの格好がしてみたい」
念のため、ご存知ない方にご説明します。
いまや全国区のスターになられた大泉洋さんは、もともと北海道のテレビ局、HTB(北海道テレビ)が制作した深夜番組、「モザイクな夜V3」に大学在学中に出演し、芸能活動を開始しました。
その後、同番組の制作チームにいた藤村ディレクターが立ち上げた「水曜どうでしょう」で人気に火が付いたのです。
「水曜どうでしょう」は、大泉洋さん、大泉さんの所属する事務所の社長兼タレント兼映画監督兼放送作家であるミスターこと鈴井貴之氏、時に出演者の二人より目立っているキャラの立ちまくった藤村忠寿ディレクター、このチームの良心でありながら天然のうっかりミスもかます萌えキャラ嬉野雅道ディレクター兼カメラマン、以上の4人が文字通り行き当たりばったりな旅をする番組です。
旅番組の概念を根底からひっくり返して爆破したあげく、地獄の業火で燃やし尽くしたような、伝説のバラエティです。
メチャクチャ影響を受けました。DVDボックス持ってます。どうでしょう手帳使ってました。
番組内では、1から6までの数字が割り当てられた選択肢があり、サイコロを振って出た目に従って行動をしなければならない、というルールがあります。
基本的には、彼らは北海道に帰るのを目的としているのですが、選択肢には「飛行機で札幌」が現れることはめったになく、だいたいが「深夜バスで〇〇(とんでもない遠方が多い)」の目が出てしまい、12時間とかバスに乗らざるを得なくなります。
深夜バスに乗った経験のある方は分かると思いますが、けっこう辛いです。
今時はシートがリクライニングしてフルフラットになるバスもあるそうですが、彼らが乗るのはごく普通の長距離用バスです。
しかも2日連続して深夜バスに乗ったりもします。
想像するだに大変そうですが、まさしく番組内で徐々に壊れていく様子をまざまざと見せつけられます。
そんなサイコロの旅の中で、最高傑作との呼び声が高いのが「サイコロ3 ~自律神経完全破壊」です。
この旅のさなか、大泉さんが紙パンツを着用した姿を披露されるのですが、未見の方のために詳細は語らずに置きましょう。
よろしかったら、ご覧になって下さい。
大泉さんの雄姿に憧れる私の気持ちに激しく同意していただけるか、正気を疑うかは、あなた次第です。
水曜どうでしょうDVD第4弾『サイコロ3~自律神経完全破壊~前編/後編 完全版』 | HTBオンラインショップ
ずいぶん話がずれました。
紙パンツの履き心地は普通でした。100円ショップで買いましたので、ご興味があればお試し下さい。
さて服装が決まったところで、持ち物です。
洗面道具&メイク道具
バスタオルはかさばるので、ちょっと大きめくらいのタオルとフェイスタオルを2枚
体を洗う用に手ぬぐい1枚。すぐ乾くので便利です
石ケン。私はシャンプーもリンスも使わない派のため、普段使っている石ケンを持っていきました
洗濯用の粉洗剤を二重にしたジップロックに入れたもの
たたんでコンパクトにできるハンガー(1個)
100円ショップで買った南京錠タイプの鍵(3個)。これはドミトリーのロッカーを施錠するのに使いました
ビニールのスリッパ。飛行機内やホテルの室内履きとして使いました。シャワーを浴びる時に脱衣場がなかったので、多少足が濡れていても問題ないビニール製のものがよかったです
胃薬&痛み止め(出番なし)
折り畳み傘(出番なし)。季節的に雨が少なかったというのもありますが、日本とは雨の質が違うので、わざわざ傘をささずともフードをかぶってしまえば平気でした。そしてロシアの雪は、日本の折り畳み傘で防げるようなものではなかった・・・
デジカメ
乾電池(デジカメ用)
変圧器(実は要らなかった)。フィンランドの電圧は220/230V 50HZ、ロシアの電圧は220V/50HZ、どちらもプラグはCタイプです。今回はパソコンを持っていかなかったので、iPhoneを充電するためだけに変圧器を準備しました。しかし、もともとApple社の純正ACプラグは、100~240V・50~60HZに対応する物だったのです!つまり変換プラグだけ準備すればよかったんですね・・・
ちなみに変換プラグは数百円、変圧器は数千円です。私はけちって安いのを買ったので、プラグが差し込めず使えないという悲劇に見舞われました。
現地のプラグの差し込み口が、ことごとく引っ込んだ形になっており、変圧器のボディ部分が大きすぎて突っかかってしまって届かない、という悲劇です。
ちなみに↓が購入したものです。欲しい人は連絡ください。あげます。
iPhoneの予備バッテリー
モスクワ・サンクトペテルブルグ(ララチッターヨーロッパ)。かなり活用しましたが、実は図書館で借りたものを持っていきました
amzn.to暇つぶし用の本(読まなかった)
旅日記を付ける用の無地メモ帳(事前に、これまで勉強したロシア語の単語や文章、数字などを書き留めておきました。これがすごく役に立った!)
シャープペン&ボールペンが合体したペン
こんなところでしょうか、並べてみると多くはないですね。
これらをバックパックに詰めました。バックパックは、父が登山用に使っていたものを拝借しました。60リットルくらいのサイズだと思います。
その際、着替えはかさばるので100円ショップで買った圧縮袋に入れて収納しました。
わりあいスペースに余裕があったので、お土産を買った帰路の荷物も全部入れることができました。
さすがに機内持ち込みは出来そうもなかったので、持ち込み&街歩き用のサブバックも用意しました。
あと大事なのはお金ですね。
やはり現金を持ち歩くのに不安があったため、デビットカードを作りました。
デビットカードは、預金口座と紐づけられた決済用カードです。
金融機関が発行するカードで、クレジットカードとは違い、使用すると口座に預けてあるお金から即座に引き落とされる仕組みです。
つまり口座にお金を入れておかないと、カードは使えないのです。使い過ぎを防ぐにはいい手だと思います。
また現地のATMから、その国の通貨でお金を引き出せるのも便利です。
なぜわざわざデビットカードを作ったかというと、私はクレジットカードを持っておらず、そして現在は浮き草稼業のフリーライター。今からクレジットカードを作れるとは思えませんでした。
半ば無職の独身女性に世間の風当たりは当然冷たい。カード審査通らなかったよ・・・という同業者の嘆きの声を何度か聞いたことがあります。
すっかりブルった私は「未成年でもOK!審査なし!」のキャッチに魅かれ、デビットカードにすがりついたのでした。
肝心なものが残っていました。パスポート。
写真の掲載されている面をコピーしておくのをお勧めします。
ホテルをチェックインする時にパスポートナンバーを書くことがあるのですが、いちいちパスポートを取り出すより、コピーを財布にしまっておいたり、どこかにメモしておくといいです。
万が一パスポートを紛失した時に、コピーが手元に残っていると手続きがスムーズに進みます。
詳しくは、こちらをご参照下さい。
国内及び国外でパスポートに関する申請手続きに通常必要な書類 | 外務省
必要最低限にしたつもりですが、もっと絞れるかもしれませんね。
装備をすべて揃えるまでに、連れから何十回LINEが来たことか・・・
「どんな服がいいと思う?」「カバンって、これでいいと思う(画像付き)?」「お金て、どれくらい持っていけばいいの?」「ホステルにパジャマはある?」
いや分かるよ、初体験を前にして不安になるのは分かる。でも毎日なにかしら聞いてくるのはどうだろう?めんどくさい彼女か!
という言葉を飲みこみ、粛々と準備を進めるうちに、出発の日は近づいてくるのでした。
次回、やっと旅立ちます。写真もガンガン載せていきますので、ご期待下さい。
追伸
始めたばかりのブログを、ぼちぼち読んで下さる方がいて、それだけでも嬉しいのに「はてなスター」で応援して下さる方までいらっしゃいます。
まだシステムに疎いので、どのようにお礼を伝えたらいいのか分からないのですが、ありがとうございます!これからも楽しんでもらえるように頑張ります!
旅の準備~ホテルを確保しよう
正直に言うと、ホテルにこだわりはありません。
それなりに清潔で、それなりに安くて、それなりに便利であればいい。
たしかに高級ホテルは素敵です。
泊まったことはないけれど、物見遊山でサミット会場になったこともあるホテルのカフェに行った時、立地・外観・調度品・スタッフ・お食事のどれも隙がなく、居心地がいいこと、この上なかったです。
滞在するのが楽しみになる、そんな場所でした。
しかしそこが、私のニーズとずれているんですね。
旅をしている間は、ずっと町にいます。
観光スポットを回るのもいいけれど、その土地に住んでいる人の暮らしに混じるのが好きです。
散歩して、お茶飲んで、たまに観光して、また散歩して、ご飯を食べて。ホテルにいるのは寝る時くらいです。
だから最低限の快適さがあればいい。いいホテルに泊まっても、魅力を味わえないからもったいない気がするんです。貧乏性なんでしょう。
だから「寝るためだけ」みたいなホテルを利用することが多いです。
しかし、日本のビジネスホテルみたいな感じのものって意外とないんですね。
日本でシングルルームに泊まるくらいの価格帯だと、たいてい部屋にバス・トイレがなく、ほとんどが共同です。
バス・トイレ付きの部屋になると、ポンと値段が跳ね上がります。
シャワーのためだけに、プラス〇千円を出す気にはなれない・・・
というわけで、しばしばホステルを選択しています。
「ホステル」といっても、浮かれたアメリカン大学生がどえらい目に合う、イーライ・ロスの映画みたいなことは起きないので、安心して下さい。
なんのこっちゃ、という方は以下のURLをご参照あれ。
Amazonのレビューを見るだけで、どういうストーリーか分かります。
流血ドバドバブシャブシャなゴアシーンてんこ盛りの、エログロ残虐サディステック・スリラーのため、非常に見る人を選ぶ作品ではありますが、後味はそんなに悪くないと思うの・・・けっこう好きです。
今回の旅行スケジュールは、フィンランドのヘルシンキで2泊して、ロシアのサンクトペテルブルグで3泊してから、戻ってきてまたヘルシンキで2泊です。
ロシアはルーブルが暴落していた時期(2015年12月時点で、1ルーブル=1.3円くらいだったと思います)であり、あまり安すぎると設備に不安があるため、高めのホテルでもやむなしと考えていました。
いっぽうフィンランドはというと、北欧はホテルが高いので有名です。
物価が全体的に高いのだからしかたないのですが、実情は少し違っていて、食料などの生活必需品は案外リーズナブルです。東京と変わらないか、少し安いくらいな場合もあります(乳製品とか)。物によって税率が異なるので、嗜好品ほど価格が高くなります。
ホテルは嗜好品のくくりに入るのか、西ヨーロッパと比較しても割高です。
しかしながら、実はヘルシンキで泊まる場所はほぼ決めていました。
前回フィンランドを訪れた時に利用した「ホステル エロッタジャンプイスト」が、私の条件を十分に満たしてくれるところだったからです。
ヘルシンキ中央駅から徒歩15分くらい、ワンフロアにシャワーは3カ所・トイレは4か所あり、めったに混まないし清潔、共同キッチンは広くて掃除が行き届いており、大きな冷蔵庫と電子レンジ・電気ケトルを備えています。調理器具と食器もたくさん準備されているから、スーパーで食材を買って調理することもできます。
もちろんフリーWifiも利用できます。電波状態は良好で、スピードも速いです。
スタッフは親切で、チェックアウト後にも荷物をあずかってくれます。
お値段もシングルなら7000円ちょい、今回は二人ですからツインで9000円を切るので、よりお得です。
この価格で、これだけの条件を満たすところは、なかなかありません。
連れに海外のホテル事情を説明しつつ提案してみたところ、「一度ドミトリーに泊まってみたい!」と言うではありませんか。
なにしろこれが初めての海外旅行ですから、むやみに気合が入っています。なんでも体験してみたい、だそうです。
えー、大丈夫かな?と賛成しかねる私に、自転車で日本一周したことあるから、野宿も民泊も経験してるし、とグイグイきます。
ホステルだからドミトリーはあるけど、宿泊費も3000円ちょいに抑えられるから助かるけど、本当に大丈夫?
ドミトリーは二段ベッドを並べた共同部屋だから、平気な人は平気ですが、無理な人はとことん無理っていうのを、これまで何度も見てきたのです。
しかも連れは、ほとんど外国人と交流したことがない、英語も少ししか話せない人です。
いきなり放り込まれて適応できるのかな・・・?
人によるけど、ガンガン騒いだり、音楽かけたり、パーティ始まったり、レアケースだけど夜のお姉ちゃん部屋に呼んじゃったりするよ。
その度に、ちゃんと止めてほしいって自己主張しなきゃいけないよ。言えばわりと素直に対応してくれるけど、空気を読んではくれないぜ。
心配なのもありますが、それでストレスをためてダウナーになられたら、気を使うのが面倒くさいじゃないですか。
うーん、と検討することしばし・・・ま、いっか。やってみれば。考えてもしょうがないもん。
こればっかりは、身を持って体験してみないと分からないのです。
日本にいる時はコミュニケーション能力が高くて、好奇心旺盛で、どこでも寝れるよって言ってた人でも無理だったりするし、私みたいに週に1回くらいしか外出しない、人と話さない、新しい出会いとかめんどくさいっすわ―な人が平気だったりする。
じゃあヘルシンキ4泊はドミトリーで、と決定。
途中で3泊挟むサンクトペテルブルグは、ドミトリーじゃなくツインに泊まろう、相部屋に疲れてたら、そこでひと息つけばいいよね、というスケジュールにしました。
ホテル探しに使ったのが、Booking.com(ブッキング・ドットコム)というサイトです。
「世界最大の宿泊予約サイト」と謳うだけあって、掲載されているホテル数が豊富です。
割引率も高く、タイミングによっては半額くらいになったりするのが面白いです。
ホテルが運営しているサイトから直接予約するより、安くなっている時もあります。
予約するのにデポジット(前金)が必要ないホテルは、ユーザーがバンバン仮押さえをするので、今日は満室で予約できなくても、数日後にはポッと空きが出たりする、ちょっとしたギャンブル感もあります。
行き先またはホテル名を入力し、チェックイン&チェックアウト日を選択して、宿泊人数を入力して検索します。
検索結果を、当サイトおすすめ順・料金の安い順・ホテルランク・中心地/施設からの距離・クチコミのスコア、でそれぞれ並び順を変えられます。
私はここで「El Rooms Apartments」を予約しました。
モスクワ鉄道駅から徒歩5分、ツイン3泊2人分で約9500円、140件近く付いているクチコミは、10点中9.6点。読んでみると、ものすごく評判がいいです。
ちなみに日本語でのクチコミは1件だけで、私が書いたものです。もしかして、初の日本人宿泊客なんでしょうか・・・
圧倒的にロシア人利用者が多いのも、なんだか信頼できる気がします。
バス・トイレが共同なのが不安要素ですが、クチコミによると広くて清潔らしい。オーナーはホスピタリティにあふれ、いつでも連絡できる携帯を無料で貸してくれるとのこと。英語も堪能だというし、コミュニケーションは問題なく取れそう。
結果、ここに決めて大正解でした!
最初にたどり着くまでは迷ってしまいましたが、道が分かれば確かに徒歩5分。すぐ近くに23時まで開いているスーパーと、24時間開いている薬局があります。
マンションのワンフロアを改装しているから部屋数は多くないものの、バス・トイレは二つあります。しかも片方はバスタブ付き。シャワーのみの方は、本当に広々。
私たちが泊まったのが12月15~17日というオフシーズンだったためか、他に宿泊客がいなくて、のびのび使えました。
外観から想像できないほど内装が可愛くて、テレビと冷蔵庫・電気ケトルを備えています。室内を十分に暖めてくれるパネルヒーターは、洗濯物を乾かすのにも便利でした。
嬉しかったのは、浄水済みのウォーターボトルを置いてくれていたこと。ロシアの水道水は飲めないことはないですが、旅先でお腹を壊すのは辛いので安心できました。
またサンクトペテルブルグに来る時は、ここに泊まります!おススメです!
さてホテルが決まったし、後はのんびり出発を待つばかり。
かと思いきや、海外旅行初心者の連れから、持ち物や服装について雨あられの質問を浴びせかけられるのでした・・・
次回は、持って行って便利だった物、冬のロシアの服装はどうすれば?などをお伝えします。
補足
サンクトペテルブルグなのにモスクワ鉄道駅という記述に「?」と感じた方もいらっしゃると思います。
ロシアの駅名の付け方は独特で、目的地が駅名になっているのです。
サンクトペテルブルグを出発して、モスクワに着くから「モスクワ鉄道駅」。
もちろん、フィンランドに着く「フィンランド鉄道駅」もあります。
私たちはヘルシンキ⇔サンクトペテルブルグ間を鉄道で移動したので、フィンランド鉄道駅を利用しました。3時間半くらいで国境を越えられるのが不思議な感じです。
旅の準備~ロシアのビザを取ろう!
海外旅行をするのに絶対必要なものなんてパスポートとお金だけだよって、旅慣れてるあなたは言うじゃない?
しかし残念ながら、ビザ(査証)を取得しなければ入国できない国もあります。
ビザとは、自国民以外に対して、その人物が持っている旅券(パスポート)が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書のことです。
ただし、その国への入国が許可されるかどうかの最終判断は、現地の入国審査官が決定するため、ビザが下りていても、所持金が少なかったり、復路の航空券を持っていなかったりすると、入国が拒否されることもあります。
ゆえにビザは入国許可証ではなく、入国許可申請に必要な書類の一部とされています。
ごくまれに、入国を拒否されるトラブルを見聞きしますが、レアなケースだと思います。
とはいえ短期間の旅行であれば、ビザを取得しなくてもよい国もけっこうあります。
こちらのサイトに一覧が掲載されていますので、ご参照下さい。
あくまで上記は総合情報サイトですから、実際に旅行する場合は該当する国の大使館ホームページをご確認下さい。
情報の更新にずれが生じて、準備する書類が変わってくることがありますので、ご注意を。
「○○○(国名)大使館 ビザ」で検索すると、その国の在日大使館ホームページ内の、ビザ取得に関する情報が掲載されたページに飛べるリンクが表示されると思います。
今回の旅行では、フィンランドは90日間以内の旅行であればビザが必要ではなく、ロシアは事前に申請が必要とされています。
申請手続きについては、下記サイトに詳細が書かれています。
申請に必要な書類は、
①申請者本人のパスポート(申請するビザの出国期限より6ヶ月以上の有効期限が必要です。また、少なくとも2ページ以上の余白を必要とします。)
②電子査証申請書EVA
申請書は、ロシア外務省領事局の専用サイトにて取得し、ロシア語もしくは英語で入力して、印刷して下さい。(申請書の記入手順については、日本語の説明があります。)
https://visa.kdmid.ru/PetitionChoice.aspx
③写真1枚
パスポート用のサイズ(タテ4.5×ヨコ3.5センチ)を申請用紙に貼って下さい。
④自身のパスポートを所有しない子供を同伴する場合は、同伴する両親のどちらかのパスポートに、その子を併記しなければなりません。
観光ビザの場合は、これらに加えて旅行会社が発行する旅行確認書(コピー、ファックス可)が必要です。
確認書は、ロシア連邦観光省による登録(旅行リファレンス番号)のある受け入れ先の情報が記載される書類です。受け入れ先の責任者の署名及び社印を必要とします。
さらに、旅行会社が発行するバウチャーのコピーも提出します。
バウチャーとは宿泊するホテルの予約確認書のことで、下記の情報が必要です。
・旅行者のデータ(氏名、生年月日、パスポート番号)
・ロシア入国日及び出国日
・観光ルート、移動手段、宿泊場所、観光プログラム
・旅行会社の署名と印
・支払い済み証明書
・ロシアの受け入れ旅行会社名と、その旅行レファレンス番号
日本国籍を有する方の場合は、以上になります。
日本以外の国籍の方は、国によって違いがありますので、詳しくはロシア大使館ホームページをご覧下さい。
ビザ手数料は、申請日から受領日までの期間が短いほど高くなります。
申請書を提出してから、ロシア大使館/総領事館の労働日の11日以上後に受領する場合は無料です。
時間に余裕を持つほど、お得になるわけです。
だいたい二週間前に申請すれば無料で取得できるというのが通説です。
付け加えると、観光ビザの種類は
①シングルビザ(最長30日間以内で出入国が1回できる)
②ダブルビザ(最長30日間以内で出入国が2回できる)
ビザの種類によってロシアに出入りできる回数が異なりますので、目的に合わせて選んで下さい。
書類を揃えたら、東京、札幌、函館、大阪、新潟いずれかの在日ロシア領事館(部)に持参します。
※郵送での申請は受け付けていませんので、ご注意下さい。
申請は、申請者本人、代理人、もしくは旅行代理店を通じて行うことができます。
なんか大変そう・・・おっしゃる通り。
そんなあなたのためにあるのが、ビザ申請を代わりにやってくれる代理店です。
「ロシア ビザ 代行」で検索すると、たくさんの代理店が表示されます。
代行料金は、シングルビザを2週間前に申請するとして、五千円から一万円くらいが相場です。けっこう幅がありますね。
私は愛知県在住のため、申請書を持参する場合は、その度に交通費がかかってしまうので代理店に頼むのは選択肢に入っていました。
しかし、ここで思い出して下さい。連れは東京在住です。
なんという伏線回収。
知らない方は前々回の記事「旅の準備~行き先を決めよう」にちょろっと書いてございます、お暇な時に該当箇所を探してみるのはいかがでしょうか。
書類を揃えて持参してもらえば、無料でビザ取得できるではありませんか。
バウチャーの手配とか、現地のホテルに頼まなきゃいけない面倒くさい手続きは全部私がやるからさ~、と提案しましたが、ロシア大使館に申請と受領の二回、直接出向かなければいけないことに難色を示されました。
「大使館が開いてる時間に行くのが難しい、仕事を抜けなきゃいけないし」
あんたフリーになったじゃん、時間が自由に使えてこそのフリーじゃん。
とは思ったものの、無理強いできるわけでもなく。
在宅フリーライターの私と違い、連れはプログラマー?エンジニア?的なむにょむにょの仕事をしており、企業と個人契約を結んで、契約先の企業に出勤しているのだそうです。
業界が変われば、同じフリーといえども働き方も変わるものですね。ましてやITに関しては情弱なので、仕組みがまったく分かりません。
フリーになっても通勤しなきゃいけないなんてマジ大変だわと、まだ跡の残る帯状疱疹をさすりながら気の毒に思うばかりです。
これからパスポートを取って、バウチャーを手配するとなると、出発まで二ヶ月では少々心もとないのも確か。
そもそも自分だけで行くとしたら代理店に頼むしかないしな・・・と納得し、専門の会社に依頼することになりました。
検索の鬼と化して調べまくった結果、価格と手続きの簡単さを考慮して「ロシアビザセンター」に決めました。
こちらはパスポートと写真を1枚郵送すれば、ビザ取得の手続きをすべて行ってくれて、ビザ付きパスポートを返送してくれます。
返送料も代金に含まれており、私たちのように別々の場所に住んでいても、それぞれの住所に送ることも可能です。
シングルビザ申請代金として、1人当たり七千五百円。
2人以上から団体料金が適用されて、七千円でした。
ロシアビザセンター公式サイト 開設9周年記念 ¥7,500~ 観光ビザ・バウチャー即日発行・ビジネスビザ・マルチビザ・緊急翌日取得対応
こまめに状況を連絡をして下さるので安心して待っているうちに、問題なくビザ付きパスポートが手元に届きました。
依頼する時点で、飛行機のチケットやホテルの予約が取れていなくても申請できるのが便利です。
と、ここまでは正式な方法ですが、抜け道というか、自力で簡単にビザを取得できる方法があるのです。
「無職旅」という下記のサイトで、やり方が説明されています。
ロシアビザの申請(東京のロシア大使館で個人申請した体験談) : 無職旅
バウチャーを入手するために業者に頼む必要があるため、そこだけは費用がかかりますが(観光ビザ、シングルで9.65ユーロ≒1,228円(2016年4月時点))、その他は無料でビザを取得できています。
ブログ作者は東京に住んでおられるようで、大使館に足を運んでいらっしゃいます。
羨ましい・・・私もロシア大使館に行ってみたかった。
実際に同じ方法でビザを取得した人たちのコメントが多数付いています。
2016年3月4日時点で、ビザを取得できた報告が書かれています。
私も申請場所が近場だったら試してみるんですけど、こればっかりはしょうがないですね。
さて無事にビザが取れたし、次回は迷うのも楽しいホテル選びについてです。
旅の準備~日程を決めよう
旅の行き先をフィンランド&ロシアに決めて、北欧の秋は早いから9月下旬に行くのがいいんじゃない?イエーイ!なんて浮かれていたのは7月半ば。
それから一ヶ月も経たない8月8日。
私は病院で帯状疱疹の診断を下されていました。
「ホワ~イ、なぜに~」脳内で永ちゃんが歌う。
いや、永ちゃん。原因は分かってるんだ。ストレスだよ・・・
零細自営業者 a.k.a. 貧乏ライターの私は、旅費の足しにするため7月末から臨時のバイトを始めていました。
公的機関の申請書受付&相談窓口で、めんどくさい説明を英語でできる人材が欲しいと声をかけられたのです。
仕事は期間限定で、終了予定が9月上旬。
こんなちょうどいい話はなかんべと、遊ぶ金欲しさに軽い気持ちで引き受けてしまったのが間違いでした。
フリーになったきっかけが、会社勤めが辛すぎて胃痙攣を起こし、夜中じゅう吐き続けたからだったということを、忘れちゃいないが甘く見ていたんですな。
短期間だし、通勤は自転車で10分だし、なんとかなるっしょと・・・
認めたくないものだな、自分自身の、若さ故の過ちというものを。
案の定、あっという間に帯状疱疹にかかり、しかも痛みに鈍いため初期の段階では気づかず、かなり疱疹が広がってから病院に行ったため症状が重くなり、二週間はロクに食事もとれない状態で、座っている姿勢をキープするのが辛く、寝ながらヨーグルトとかヴィダーインゼリーを流し込み、トイレに行くだけで倒れそうなほど消耗するくらい弱ってしまいました。
どうにか起き上がって近所を動き回れるようになるまで一ヶ月以上を要したのです。
当初予定していた9月下旬には、とても海外旅行できるような体調ではありませんでした。
そんな折、連れの方もフリーになってから請け負った仕事の都合で、10月に行くのは厳しく、それ以降の予定も10月中旬にならないと読めない状況に。
じりじりと、日程が後ろにずれ込んでいきます。
航空運賃を調べたり、詳細な旅行プランを組んでみたりとモチベーションをキープ。
ようやく10月10日に仕事のスケジュールが確定し、12月13日前後からだったら一週間の休みが取れることが分かりました。
あ、ちなみに私は回復してからはいつでもオッケーでした。正直、わりと暇でした。
そこからは速かったです。
待っている間に調べまくっていたので、エクセルで作った旅行プラン&料金比較表を送り、
「宿泊先や観光する土地を組み合わせた旅行プランを第5候補まで用意しました。まずは大筋を決定して下さい」
プランが決まったら、日程ごとの料金比較表を送り、
「ご都合のよろしい日程をお知らせ下さい」
旅行代理店かっちゅー仕事ぶり。
この時点では燃油サーチャージを支払う必要があったため、格安航空券といえども実はそれほど格安にはならず、しかも経由便で日本からヘルシンキに到着するまで30時間を超える場合もあります。
それでは時間がもったいないよねという結論になり、以前に利用したことのあるフィンランド航空の直行便で行くことにしました。
正規料金でも往復9万円くらい。燃油サーチャージも空港使用料も込みです。
高くない、むしろ安いかも。
機内食おいしいし、ほとんど遅れないし、ヨーロッパの60以上の都市に就航しているのも便利。
それにフライトアテンダントさんの年齢層がバラバラで、男性も女性もいるところが好きなんです。
とうとう今回、「フィンエアー・プラス」というフィンランド航空の会員になってしまいましたよ。
時季によっては驚くほど運賃が安くなるので、フィンランド以外の国へ行くときにもお勧めです。
https://www.finnair.com/jp/jp/
続 あーでもなくこーでもなく、の末、ついに12月13日から20日までの7泊8日に決定しました!
12月13、14日はヘルシンキ泊。
15~17日はサンクトペテルブルグ泊。
20日の夕方の便で帰国、日本着は21日の朝。
以上のスケジュールです。
やれやれ。
旅の準備~行き先を決めよう
はじまりは、退職してフリーになる知り合いが、有給消化で少しゆっくりできる間に旅行したい!と言い出したことでした。
こちとらいつでも旅に出る気満々なので、そんなチャンスを逃すわけない。
いいね!行こう!となって、まずは行き先を相談です。
連れはベトナムを希望。未踏の地だし、それもいいかなと思っていましたが、私のスケジュールの都合で延び延びになっているうちにベストシーズンを逃してしまいました。
ある夜、LINEであーでもない、こーでもないと話していたら、つけっぱなしのテレビでフィンランド特集が始まったのです。
以前にもフィンランドに行ったことがある私は、軽く「行きたいなら案内するよ」と言ったところ、すぐに「行きたくなった」という返事が。
グヘヘヘ、かかりおったな・・・
ムーミンを愛するあまり、ムーミン博物館のあるタンペレの町 in フィンランドまで出向いていった私からすれば思う壺。
ちなみに、マイベスト原作版ムーミン物語は「ムーミン谷の冬」。
トゥーティッキ大好き。
自分で持っているのはトーベ=ヤンソン全集4巻「ムーミン谷の冬」ですが、入手困難のため、トゥーティッキが表紙に大きく描かれている新装版の講談社文庫を推します。
さらに「ヘルシンキからロシアのサンクトペテルブルグまでは、高速列車で行けるんだよ!列車で国境を超えるってよくない?」
「それ魅力」
樽の中の魚を撃つようなものじゃわい・・・
おぬしが沢木耕太郎の「深夜特急」に憧れていることなど、とうに見抜いておるわ!
たくみな誘導により、行き先はヘルシンキ&サンクトぺテルブルグに決まりました。
秋頃に行けば紅葉が見れるし寒くないしいいねーなどとキャッキャウフフする我々は、旅行日程が確定するまで、あれほど二転三転するとは知る由もなかったのでございます・・・
ごあいさつ
ふらふらと生きてます。
居所を移すのが好きだから、旅に出がち。
引っ越しも多くて、1年に3回引っ越したこともあります。
同じ場所に居続けるのが苦手だから、長く務めるのに向いてないと気づくまで、10年近く転職を繰り返しまくりました。遅いぞー。
今ではフリーでライターや翻訳などをしています。
移動が好きなのに、お家にこもりっぱで作業してるのは、これ如何に。
だからこそ、外へ出る時はガッツリ遠くへ行きます。
それに部屋から一歩も出なくても、目の前の箱は世界に繋がっています。
ネットの海を泳ぐ時、頼りになるのはやっぱり言葉。
実は私、語学マニアでもあるんです。
仕事で使えるレベルから、旅行で困らない程度、簡単なあいさつができるくらいまで入れると、6ヵ国語を話します。
内訳は、出来る順で、英語・ロシア語・フィンランド語・ドイツ語・スペイン語・アラビア語。
「なんでそんなに勉強ばっかするの?」
と聞かれますが、趣味なんです。
知らない言葉を血肉にしていくことに極度の興奮を覚える性癖なんです。
許して!
恥の多い人生を送っております。
これまで性癖を活用する機会に恵まれなかったのですが、2015年12月に訪れたロシアで、びっくりするほど英語が通じないという体験をしました。
ずーっとコツコツやってきたロシア語がどうにか通じて、さっきまで氷の女王みたいだったスーパーのレジのお姉さまが微笑んだ時、歓喜で死ぬかと思いました。
Excuse me?と声をかけるだけで、蜘蛛の子を散らすように逃げられるって新鮮です。
かねてから薄々感じていましたが、英語圏の国を除くと、英語って意外と通じない?
それが言い過ぎだとしても、カタコトでも現地の言葉が分かると、旅の深度が全然違う・・・
なにを今さら、あたりまえ体操じゃん、とおっしゃる方は少なくないでしょう。
まあまあ落ち着いて、カタツムリにはカタツムリなりの速度があるのです。
10年、勤め人に向いてないの気づかなかったですから。
ふと、思いました。
アタイの性癖、役に立つんじゃね?
というわけで、「旅とことば」にまつわるエトセトラをしたためてみます。
参考になるかなぁ~?ならねぇだろうなぁ~!