ストーンヘンジのある街、ソールズベリでほっと一息
カーディフ3日目の朝。
6時半に目覚ましをかけ、やはり誰も来なかったので4人部屋を1人で使える解放感に浸りつつ、のんびりまったり準備をしていたら、気づくと8時15分。
列車の時間は8時半だから、慌てて駅へ向かったものの20分には着きました。
昨日、下見&チケット発行をしておいてよかった・・・
有名なストーンヘンジのある町、ソールズベリには10時31分着。
このブログをずっと読んでいただいている方はご記憶でしょうか?
ロンドン旅行記の1回目に掲載したグレートブリテン島の地図です。
カーディフからロンドンへ戻る途中にソールズベリは位置しています。
この日はホームステイする予定のロンドン郊外にあるお宅へ向かうため、行きしなにストーンヘンジを見学して、夕方くらいにロンドンに着くスケジュールを組みました。
おお、なんという知略。
ところが駅からストーンヘンジまでどうやって行けばいいのか、またも下調べしていませんでした。
1人になった途端に気が抜けて、行き当たりばったりの体たらく。
でも不思議と不安はありません。本来は、こういう旅がしたかったのかも。
なんとなく勘で歩いていたら、インフォメーションセンターの看板を見つけました。
そこなら何らかの情報を得られるはず、となかなかの距離を歩いてたどり着きました。
予想通り、インフォメーションセンターではストーンヘンジのツアーバスチケットを販売しており、往復バス代込みの入場チケットを28ポンド(約4100円)で購入しました。
いいお値段ですが、ストーンヘンジに加えてオールド・セーラムというかつて王宮や大聖堂のあった遺跡も併せて見学することができるものです。
この他にもソールズベリ大聖堂もセットになったプランや、バス代のみのプランもありましたが、受付のお姉さんのおすすめでこちらを選択。
下記のサイトで、事前に買っておくこともできますよ。
https://gosouthcoast.digitickets.co.uk/tickets?branches.branchID=799
日本の代理店を通すと割高になりますからねー。
今サイトを見たら、現地で購入する方がちょっと安かったですが、時期によるのかもしれません。
ソールズベリ駅からもバスに乗れますが、もう結構歩いてきたため戻るのも面倒くさく、お姉さんにバス停を教えてもらってそこから乗りました。
ちなみに、インフォメーションセンターで荷物を預けることはできません。
駅にもコインロッカーはなく、尋ねたところ、お金を払って荷物を預かってくれるレストランが駅の近くにあるとのこと。
今思えば駅からバスに乗れるんだから戻ればよかったんですけど、バスの時間が迫っているからと面倒くさがって、そのままバスに乗ったのは失敗でした。
だって、背負ってるバックパック、軽く見積もっても10キロ以上あったんですもの・・・
ストーンヘンジを見学している間、肩に食い込むったらありゃあしない。
おまけに荷物の重さに気を取られてチケットを落としてしまうし。それに気づいた時はすでに遅く、観光客の落としたゴミはすぐ片づけられるため、遺跡中を探しても、私のチケットは影も形もなかったのでした。
帰りのバスチケットも兼ねてたのに・・・
ストーンヘンジのスタッフに相談しましたが、「会社が違うから、どうにもできない」というお答え。
途方に暮れていたら、何人か集まってきた中のスタッフの1人が、「バスの運転手に聞いて、あなたを覚えていてくれたら乗せてくれるかも」と教えてくれました。
どうなったかというと・・・ご心配なく!
復路のバス運転手さんは、なんと往路と同じ方でした。
というのも、このバスはツアー会社が運行しているもので、同じコースをぐるぐる周遊しているらしいのです。
で、運良く同じ運転手さんにあたったというわけですね。
ちなみにこの運転手さんも、めちゃくちゃ飛ばします。漫画みたいにバスがバウンドして浮くかと思ったよ。
「I lost my ticket at the stonehenge site, so if you remember me...」
(ストーンヘンジ遺跡でチケットをなくしてしまったんです、もし私を覚えてたら・・・)
まで言ったところで、「覚えてるよ!乗りなよ!」と言ってくれました。
チケットを落とす間抜け、よくいるんでしょうな。
ストーンヘンジに行くにもかかわらず、重そうなバックパックを背負っている東洋人中年女性1人旅、という特徴のある客でよかった。
皆様も、万が一チケットを紛失してしまったら、あきらめずにチャレンジしてみてください。
さて、本題のストーンヘンジ。
遺跡まではぶっ飛ばして30分くらいで着きます。
バスを降りたところで、オーディオガイドを受け取るのを忘れずに。こちらも料金に含まれています。
「Japanese, please」
と言えば、日本語版を渡してくれるはずです。
勘のいい方ならお気づきでしょう。上記の文、「はず」と推測を書いているということは、私自身はその時に受け取っていないということを示しています。
なんでもらわなかったかというと、複数のバスが到着して、どっと人が降りてきたため、オーディオガイドを渡してくれる人を見逃したんですな・・・
あれ、なんか今回うかつが多いぞ?
おかげで、受付カウンターの人に説明してお借りするというひと手間を必要としました。
受付の方、困った顔してらしたし、もしかしたらバスを降りた時点でもらいそびれると、ツアー客でない人と同じように有料で借りないといけなかったのかもしれません。
面倒くさい客だったんだろうなー。
ともあれオーディオガイドも入手して、ようやくストーンヘンジ見学です。
ところが、ツアーバスが到着するビジターセンターからストーンヘンジまで、けっこうな距離があります。歩くこともできますが、遺跡の近くまで行ける無料のシャトルバスも出ています。
バスはけっこうな混雑ぶりで、待つのもなんだかなーと思ったので、いいお天気だし、荷物は重いながらも歩くことにしました。
はじめは舗装された道を歩く。
ふと見ると牧草ロールがごろごろ転がっている。遠近感がおかしくなるような広大さ。
「いいサイレージはオレンジのにおい・・・」動物好きのバイブル的漫画『動物のお医者さん』のフレーズがふと脳裏をよぎる。
遺跡を保護するためらしく、周辺は開発されていない。ただただ野原。
途中から舗装道路を外れ、草原を歩いていく。
遠くを駆けていく子供。天国っぽい光景。
放し飼いの牛たち。
牛の安全&防疫的に大丈夫かな?と心配になるほど近い。
そして現れる。
番号札が立てられており、対応したオーディオガイドのボタンを押すと解説が流れてきます。
遺跡の中に入ることはできなくて、周りをぐるーっと回ります。
(この間にチケットを落としている)
見学順路はこんな感じで、賑わってました。
初めて実物を目前にして、感動というより「これがそうなのか・・・なんかわからんがすごいな・・・」とぽかんとしたというのが正直な気持ちです。
見られただけで満足したのもあり、荷物が重かったのもありで、ストーンヘンジ資料館みたいなのは見学しませんでした。
次回は行こうと思います。もうちょっと事前知識を蓄えてからね。各地に点在している小規模なストーンヘンジも気になるところだし、調べたらもっと面白いはず。
世界の七不思議とか大好きな、私よりストーンヘンジに来たがっていた兄のためにお土産をたんまり購入し、前述の通り無事に帰路に就いたのでした。
お土産屋さんでは、各言語がそろっているストーンヘンジガイドブックを販売しており、日本語版もあります。なぜか、街にあったインフォメーションセンターで買った方が少しだけ安かったです。(買い忘れて、後で慌てて購入して気づきました)
バス停からソールズベリ駅まで、戻りがてら撮った写真です。
レトロな雰囲気がありつつ、生活感もあるかわいらしい街でした。
のんびり滞在して街歩きも楽しそうです。
川の近くで育ったせいか、水の流れを見るとほっとします。
さりげない時計塔とか、シャレオツの極み。
街並みになじんでいる教会。
お気に入りの街角です。
ソールズベリの駅舎も可愛いぜ。
5時間ほどの滞在でしたが、次は1泊するのもいいなーと思うくらい魅力的な街でした。
予定通りの列車でロンドンへ戻り、ロンドン郊外のPatneyにあるステイ先へ。
詳しい場所は言えませんが、気後れするくらい豪華なお家でした・・・
なんでもヘンリー8世がお気に入りの貴族に下げ渡した邸宅跡地に造成されたマナーハウスを、住宅として使っているとのこと。
ゲートに門番が常駐しており、広大な敷地は庭師が整えているそうです。
お城のような建物ではなく、マンションのワンフロアを分譲している感じでした。それでも広いんだけど。
お隣さんはフットボールの選手が所有しており、ホストマザーの住んでいるお宅は特に格式の高い良い部屋らしく、ブラッド・ピットが譲ってほしいと言ってきたのを断ったことがあるそうです。
なんかもう別世界だ・・・
夕食を用意して待ってくださっていて、しかも翌日はPatneyの街を案内してくれました。
ステイ先に落ち着いて、旅はまたひと段落。
ホテル暮らしを終え、ホームステイで暮らすように旅をして、ゆったり過ごすはずが、この旅最大のピンチを迎えてしまうまであと2日!と引っぱりつつも、4月から新たに学生生活が始まり、しかも通学に片道2時間強かかるため、アラフォーの体力のピリオドの向こう側に行ってしまいそうで、更新は滞ってしまうかもしれません・・・
がんばってみます、できる範囲で!
では。
カーディフうろうろ歩き~後編 国立博物館は楽しいぞ!ちょっとへこんでたけど元気出ました
カーディフの旅、2日目です。
前回はカーディフ城をじっくり見学したところまで書きましたが、もしかして「あれ?この人お昼ご飯食べたのかな?」と心配しておられる心優しい紳士淑女の皆様へ。
安心してください、スニッカーズ食べてますよ。
あれ好きなんですよね~。カロリーが鬼高い食物ですが、そぞろ歩きの携行食には最適です。
日本よりかなりお安く売られており、我らが庶民のスーパーTESCOでも1本1ポンドしませんし、イギリスの100円ショップにあたる1ポンドショップでは、なんと2本で1ポンドで売られていました。
もともとそんなに食に執着がなく、街歩きに夢中になってしまうと食事を忘れがちな身としては、スニッカーズは強い味方なのです。
その辺に座って、ペットボトルのお茶と一緒に食せば、あっという間にHP回復。
手軽な栄養補給としてバッグに常備していたおかげで、後に引き起こしてしまった災難において、からくも命をつなげることができました・・・それがなかったら、けっこう危なかったと思います。
と、クリフハンガーな伏線を張りつつ、とりあえずお城の見学を終えたのは午後3時ごろ。
ちなみに、朝ホテルを出てから歩いた道のりは下の地図のような感じです。
動物の像を見るために、いったん引き返してますね。
こうして見ると、そんなに離れていない。お天気にも恵まれ、散歩にちょうどいい距離でした。
午後から行く場所は、前から決めていました。
National Museum Cardiff | National Museum Wales
日本語での簡単な解説ページもあります、便利。
博物館の隣は市庁舎です。白亜のとても美しい建物。
博物館もまた壮麗な建物です。
カーディフ国立博物館は、美術館と自然科学の博物館が併設されている総合博物館です。
恥ずかしながら芸術にはうといものの、生物関連には並々ならぬ関心を持っていますので、科学博物館にテンション上がりまくりです。
しかも有難いことに入場料無料!こういうとこ、イギリスは本当に懐が広いです・・・
入館した時点で午後3時半くらいでしたから、閉館の5時まであと1時間半しかありません。ゆえにポイントを絞って回らねばと思いつつ、展示がすごく充実していて回り切れなかった~。
ホールを抜けて、自然科学博物館に続く扉を開けると、ドン!!!
メガロドンだったと思う・・・これは2階から見たところです。
ジオラマの出来がいい。
この上にさっきのサメがいたような。もう2年以上経ってるから記憶が曖昧になりつつあります。
特にお気に入りの海洋生物コーナー。かなり大きなクラゲの模型が浮いています。
標本も豊富。あれからいろいろ知識を蓄えた今なら、もっと面白く見れるだろうなー。
本当に標本の出来が美しいです。うっとりする・・・
みんな大好きウミウシ。ディスプレイがポップでおしゃれ。
一押しの展示模型。ストロベリースパゲッティワーム。
こういうの苦手・・・という方もいるかもしれない。でも私はすごく好きなので、あえて紹介させてもらいます。実物は細部まで再現されているのがよく分かって、素敵だったわ~
海洋生物セクションは内装も凝ってます。海の中にいるみたい。
立派なクジラの骨格標本。
この他にも、陸上生物セクションでは、地元では馴染みがあるであろうキツネやウサギの生活を、内部に入れる大型ジオラマを使って解説しており、すごく面白かったです。
土の中からウサギを見上げると、可愛いだけじゃない捕食者としての一面を感じられました。
それほど館内は広くなかったのですが、楽しみながら学べるように工夫が凝らされていて、一日中いられる・・・と思いました。絶対また行きます!
科学博物館で時間を取ってしまったので、美術館側はさっと見ただけになってしまいましたが、それでもカーディフにゆかりのある芸術家や、歴史に絡めた展示で、少しだけまたカーディフのことを知ることができました。
モネやルノワール、ロダンなど、有名どころもそろっていましたよ。
印象に残ったのは、ある絵本を取り上げている小さなコーナーでした。
イギリスの絵本作家マイケル・ローゼンさんが、最愛の息子を亡くした一人の男の独白を綴った「悲しい本」です。
壁に一枚一枚展示された絵本のページを目で追ううちに、彼の悲しみが胸にしみこんでくるようでした。
慎重に選ばれているであろう壁の色、少しづつ高さに変化をつけた絵本のページ、控えめに添えられている小物など、悲嘆にくれる呟きを囁くように伝えてきて、涙ぐんでしまいました。
するとちょうどそこに、閉館時間を告げる係の方が来て、泣いている私に驚き「どうしたの?何かトラブルがあったの?」と聞いてきました。
そうじゃなくて、この展示が素晴らしくて感動したんだ・・・と言うと、ニコッと嬉しそうに微笑み「担当者に伝えるよ、きっと喜ぶよ!」と言ってくれました。
ミュージアムショップもゆっくり見たかったし、カフェ&レストランも行きたかった・・・と後ろ髪を引かれつつ、博物館を後にした時点で午後5時。まだ空は明るいです。
ふと、昨日同室だった韓国人母娘から教えてもらったカーディフ湾に行ってみることにしました。
中心街から徒歩20分くらいで行けるとガイドブックに書いてあったので、博物館からなら30分もあれば着くだろうと予想して歩き始めました。
時間の予想は正しかったものの、旅に慣れてきて緩んだ気持ちに活を入れられる道中でした。
カーディフ中央駅からBUTETOWNを通って湾まで行ったのですが、大通りではなくBute通りを歩いたため、観光客ゼロ&地元民のみのアウェイ感満載で、ものすごくジロジロ見られ、ちょっと怖かったです・・・幸い何もトラブルは起きず、明るい時間だったから通りには小さな子供もたくさんいたので、そこまで危ない雰囲気ではなかったのですが、おそらく夜には一変すると思います。
それは、夜に駅前で食事をしたときに実際に経験するのでした・・・
ドキドキしながらたどり着いたカーディフ湾。
解放感があり、近くには遊園地やレストラン街もあり賑わっています。
海からの風が気持ちいい。デッキでしばらくぼんやりしました。町の観光は楽しいけれど、こうして自然に触れるとほっとします。
ところで、このド派手なアトラクションは何なのだろうか?
子供たちのキャッキャとはしゃぐ歓声が耳に心地よい。
観覧車はなかなかの大きさ。夜景とか見るのもよさそう。
ぶらっと一回りして、海辺の雰囲気を味わってから、暗くなる前に帰ることにしました。
後から気づきましたが、近くに海洋博物館があったんですね・・・次は明るい時にゆっくり来ます。
人の流れに沿っていたら大通りに出たので、帰りは何の不安もなく中心街まで戻れました。
がしかし!その前に大変な発見をしてしまったのです。まずは写真を見てください。
これ、知ってる人は「トーチウッドに出てくるミレニアムセンターじゃん!」とピンと来るはず。そうです、イギリスが誇るSFテレビドラマ「ドクター・フー」のスピンオフ作品、カーディフを舞台にした「秘密情報部トーチウッド」に出てくるやつですよ!
おれ、これ、知ってる・・・
建物の前で立ち尽くしてしまいました。
「トーチウッド」はキャラクターたちがとにかく好きで、特にジャックとイアントに思い入れがあるのでシーズン3は心を切り裂かれるようでしたよ・・・
大きなレンタル店には置いてあると思います、ぜひ見てください!
不老不死の存在である主人公のジャック・ハークネスの不死の苦悩を背負いつつ、軽快さと凄みを併せ持つ人物造形をはじめ、愛すべきとは言いにくい非常に癖のあるそれぞれの登場人物たち、なかでもイアントの健気さにはもう・・・切ない。
あと、リースはめっちゃいい奴。
SFと犯罪が入り混じるストーリーはえぐい展開もあり、グロテスクな描写もあるから心してご覧ください。
なんと現地ではロケ地巡りツアーも開催されていると知ったので、ドラマを復習し、英語力をアップさせて挑むつもりです。
カーディフ中央駅まで戻ったところで、明日の列車のチケットを確保しておこうと考えました。
チケットは事前に「Virgin Trains」というサイトで購入していましたが、EチケットのPDFを送るのではなく、現地でファストチケット発行機を利用するようにと、予約番号だけが送られてきました。
Buy Train Tickets, Check Fares & Train Times - Virgin Trains
PDFを送ってきたチケットもあるので、どうやって区別しているのか分からない・・・ロンドンから離れたり、小さな駅だとファストチケット番号のみだったりしたのですが、カーディフはウェールズの首都だしなあ。
管轄の問題なのかもしれません。詳しい方、教えてください。
当日に慌てるのも嫌だし、と思って駅に行ってみたのですが、正解でしたね。
チケット発行機が壊れてました。
「オーウ!」と呟いて、すぐに窓口へ。
「ファストチケットを発行しようとしたら、機械が壊れてたんだけど」
「I see.(なるほど)」
それで?みたいな反応。
「これ、予約番号ね。チケットをここで発行してもらえる?」
「Of course.(いいとも)」
こんな時、ああ外国にいるなあと思います。
日本であれば、最初の「壊れてたんだけど」の時点で、すぐ謝って要求せずともチケットを発行してくれますよね。
しかしここはイギリス。自分はこうしたいのだという意思表示をしなければ状況は動きません。
これは空気を読まないという訳ではないのだと理解してきました。
こちらの意図は察してはいるんです。でも、相手の意思を確認してもいないのに、勝手に推測して先走った行動をすることは、意思を無視する失礼な行為だという考え方があるのだと思います。
日本では気配りとされていて、良きことと受け取られる場合が多いけれども、ところ変わればポジティブに受け取られない場合もあるんですねー。
これはもう、自由意志についてのとらえ方の違いなので、どちらがいい悪いではないと思います。
ともあれ無事にチケットをゲット。
夕食をいつものテスコで買ってホテルで食べるのも考えましたが、昨夜パーティー会場みたいになっていた食堂を思い出して、どこかで食べて帰ることにしました。
パブやレストランをいくつか見て回ったものの、どこも賑やかで、なんだか一人静かに食べたいの・・・と思ったので結局マクドナルドにしました。
いろいろ考えるのが面倒くさくなっていたんですね。
さっと入って食べて、さっと出たにもかかわらず、小一時間もしないあいだに3組の喧嘩を見ました。
1組目は入り口で激しくののしりあう女性2人、あわや掴み合いになるかという雰囲気でした。
2組目はマクドナルドの店内で食べている時、レジ待ちの列に並んだスキンヘッド&ぶっとい腕にタトゥー入れまくりの男性2人が一触即発になっており、互いの胸ぐらをつかんでいました。
3組目は店を出てすぐの通りで、男性2人が殴り合っていました。
それを、特に誰も気に留めてないの。
昼間はそうでもないのに、夜になると急に危険な空気が漂うな・・・
これは他の街でも感じたので、カーディフに限ったことではないのだと思います。
身の安全が最優先と、さっさかホテルに帰ると、部屋には誰もいませんでした。この日は、ドミトリーに泊まるのは私だけだったようです。
やったー!!1人サイコー!!!
明日は8時半発の電車でソールズベリのストーンヘンジを見にいくので、早めに寝ることにしました。
階下から漏れてくる食堂でのパーティー騒ぎも、窓の外のスタジアムから流れてくる歓声も、今夜は眠りを誘う子守歌のように穏やかに聞こえます。
今日は歩き回って疲れたし、1人旅にもそのうち慣れて気持ちも落ち着くさ。昨日より気分はましじゃない?
自分に問いかけると、それもそうね、という返事が浮かびました。
旅のあいだ、落ち込むこともあるさ。当り前のことだよ。
それもそうね。
そうしていつの間にか眠っていて、翌朝目覚めた時にはずいぶんすっきりしていました。
さあ、次回はこの旅の目玉の一つ、ストーンヘンジです。
写真たくさんでお届けしますね。
では。
カーディフうろうろ歩き~前編 歴史のかけらに思いをはせる
あけましておめでとうございます。
とっくに松が明けたどころか、もう1月も終わりだとは承知しております。
でもまだギリ1月なのだから、年始の挨拶から始めさせていただきます。
礼節を重んじる教育を受けているのですよ。
昨年はコツコツと撒いてきた種がめでたくも芽吹いてくれたので、2019年は小さな芽を育てていく年にしたいと思っています。
皆様にとっても楽しく過ごせる1年でありますように。
それでは新しい年にふさわしく、一人旅となってあらたな気持ちで迎えたカーディフの朝からお話を再開します。
気持ちのいい晴天に恵まれ、カーディフで一番という口コミにふさわしいメニュー豊富な朝食をいただいてから、とくに目的も決めずふらりと出かけました。
ホテルの目の前を流れている川沿いを歩いていると、可愛らしい犬を連れたロングヘアのイケメンと遭遇しました。陽光に透けるブロンドの神々しい美しさよ・・・
「Hi」と当り障りのない挨拶をかわし、さらに進みます。
太陽は輝き、川はゆるやかに流れ、世はなべてこともなし。
橋の下をくぐると、草の繁茂した土手があり、登ってみたら移動遊園地がありました。
洋画&ドラマ好きにはたまらない、移動遊園地・・・心躍らせると同時に不穏さも隠し持つ非日常の空間です。
一人で入るのもなーと思い、通り過ぎてしばらく歩くと赤い橋が見えてきました。
あてどもない散歩なので、なんとなく渡ってみました。
すると緑に満ちた公園に出て、ふらふらさ迷ううちに、小さなストーンヘンジを見つけました。
柵はなく、誰でも近くで見ることができる。それどころか若者が上に乗ってご飯食べてた。そのうち昼寝をしだしたよ。
ソールズベリにある有名なストーンヘンジとは扱いがずいぶん違う・・・
こんなカジュアルでいいんでしょうか?ちょっとしたベンチ扱い。
そういえばケズィックにあったストーンヘンジも無料で中に入れる&触り放題だったので、案外そこらじゅうにあるものなのかも?
これも要調査です。
公園を抜けたら市街地に出ました。
カーディフ城のすぐ近くだったから、見学することにしました。
カーディフ城は城壁にいろいろな動物の像が飾られているのが有名ですね。猫派としての使命感から撮らずにはいられなかったニャンコ。
他にもたくさん種類があって楽しいですよ!
軽く流すつもりで入りましたが、博物館もついていてかなり興味深く、事前に歴史の知識を仕込んでいたらもっと楽しめたのになと思いました。
解説付きのツアーもあったので、英語力をアップさせて再訪したいです。
ちなみに入場料は大人13ポンド(約1900円)、プラス3.35ポンド(約500円)でツアーガイドが付きます。
最新情報は公式サイトをご確認ください。
ゲートを抜けると視界に飛び込んでくる、メディアやガイドブックなどでよく見る天守閣の跡。ノルマン人によって12世紀に建てられた要塞だそう。
てっぺんまで登ると、なかなかいい眺め。外側から見ていたよりも高さがあります。
天守閣の内側は、今は中庭のようになっています。
階段は狭く急で、皆譲り合いながら上り下りしていました。たいてい家族連れかカップルなので、「あ、一人なんだ!?」という表情を頻繁に浮かべられていた気がする(被害妄想かもしれない)。
こちらは貴族の邸宅跡です。内装がすごく美しく、ガイドさんを頼めば詳しく説明してくれます。
細部まで手が込んでいてため息が出る。
壁に掛けられているのはウェールズの紋章なのかな?
たしかウェールズは赤いドラゴンじゃなかったっけ・・・黒い方は獅子に見える。知識不足が情けない、調べたいことばかり増えていくよー。
庭を望むステンドグラスが光を透かして綺麗。貴族気分をほのかに味わえる気がします。
この奥は立ち入り禁止でした。ガイド付きツアーだと入れる場所もあるらしい。
次こそは・・・!
図書室もありました。しかも読んでもいいらしい。ときめきが止まらないわ。
輝かしい英国の歴史にうっとりしつつ邸宅を後にして、博物館に足を踏み入れると、一転浮かれ気分をぺしゃんこにされます。
いきなりの兵士の装備品。ガスマスクが展示されているので、第一次世界大戦から毒ガス兵器が使用されるようになったのよね、と思い出す。
そうそう、第一次世界大戦では馬も重要な機動力だったよね、スピルバーグの「戦火の馬」で見たよ。
機関銃の横に並べられた、戦没者を悼むポピーの花輪が痛ましい。
日本軍の装備品も展示されていて、そういえば第二次世界大戦では敵国になったのよね・・・と思い知らされたりする。
お好きな方には知的好奇心が満たされる大興奮の場所なのでしょう、残念ながら私はミリオタの資質に欠けるので、ただただ薄暗い気持ちになってしまうんですよね・・・
それほど大きな施設ではありませんが、充実の展示がずっしり腹に来るので満足感を味わえます。
戦争関連の展示はこれだけではありません。
お城を取り巻く城壁の内部は通路になっていて、防空壕として使われていたそうです。
入口から土嚢が積まれていたりして、不穏な雰囲気を盛り上げてくる。
中は暗く、静か。
かと思えば、突然にバーが現れたりする。戦時下でも人は飲み食いするし、酒は美味い。それもまた人間らしさってやつよね。
壁に貼られたチャーチルの写真に、2本の映画を思い出します。
1本は「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」
(実はこの邦題があまり好きじゃなくて、原題の「Darkest Hour」の方がしっくりくると思うんだ)
チャーチル首相がドイツとの和平ではなく徹底抗戦を選択し、フランスの港湾都市ダンケルクに取り残された兵士を救出するダイナモ作戦を決行するというストーリー。
アカデミー主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマンの演技は素晴らしかったし、メイクアップ&スタイリング賞を受賞した辻一弘さんの特殊メイクはもうすごかったけど、映画では描かれなかった史実を知っていると、都合よくはしょった部分が気になってしまう作品でもあります。
ちなみにこの年に作品賞を受賞したのは「シェイプ・オブ・ウォーター」です。
この作品を私は愛してしまっており、作品をイメージしたオリジナルグッズを作ってしまったほどです。
美しく、あやうく、まさに水のように、生の煌めきへも死の暗がりへも導くような愛についての物語です。
あらすじを語ると大切なものがこぼれ落ちてしまいそうな気がしますので、あえて触れずにおきます。よかったら見てください。
もう1本は「ダンケルク」
こちらはダイナモ作戦を兵士の視点から描いた作品です。まあとてつもない映画でした。
特にラスト近辺でチャーチルの有名な演説「We should never surrender(我々は降伏しない)」が流れるのですが、同じ演説が流れる「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」との対比がすさまじく、巷で「これはセットで見るべき映画だ」と言われているのもうなずけます。
結果的にイギリスは戦勝国になったけれど、一兵士にとっての戦争は、無慈悲かつ理不尽な災害なのだと伝えてきます。
一人ひとりの死は砂粒のように小さくとも、それが降り積もることによって勝者と敗者を選別する天秤が傾く。
今は観光地になっているかつての防空壕を歩きながら、「戦争とは、人間とは・・・」と物思いに沈んでいたところ、出口付近で私を追い抜いて行ったお嬢さんが、一緒に来ている家族を驚かせようと曲がり角で待ち伏せしていたものの、私が先に来てしまい、「わっ!!」と驚かせた後で間違いに気づいて、すごく恥ずかしそうにしていたのが可愛かった。
「Sorry・・・」て真っ赤になってたよ。
後ろでご両親と弟さんが大爆笑していたわ。こういう笑いは万国共通だね。
おかげで明るい気持ちで外に出ることができました。
余談ですが、博物館に入るとすぐにスタッフからベラベラベラっと何かを聞かれます。
あれは「ここに来たのは初めて?」と聞いてくるのがほとんどなので、簡単に「Yes」か「It is the first time for me to come here.(ここに来るのは初めてです)」など答えるとよいです。次いで、順路などを説明してくれます。
広い前庭の芝生にポンと展示されていたギロチンに、子供たちが群がっていました。
次から次へとギロチンに首と手を突っ込み、笑顔で写真を撮る人々の合間を縫った1枚。
カタパルトもありました。背後にいる人たちと比べると、どれだけ大きいかわかります。
今は風雨にさらされて、血なまぐささが洗い流された戦争と処刑の道具を眺めながら、時の力はあまりに強く、私たちは濁流のはざまでつかの間きらめく、川面のまたたきのような存在なのだわと思ったりする。
その輝きは、遠くにあれば美しくも見え、近過ぎれば目に痛い。
そうやって編まれていく。
中世から近代へをギュッと凝縮して見ることができたから、いつになく歴史に思いをはせる機会を得られた。貴重な経験でした。
朝からみっちりカーディフを味わった1日だったので、いったんここで区切りますね。
次回は午後編、カーディフ国立博物館とカーディフベイ、さらにちょっぴり危険をかいま見た夜の街をご案内します。
2月中に更新したいな、いや、する。
では。
ロンドンからカーディフへ~一人旅でリスタート
今年中にもう一回更新したいと言ったのを覚えているかな?
やればできる子なので実現しました!
ありがとう、ありがとう、みなさん応援ありがとう!(満場の声援の幻聴に応えて手を振りながら)
(前回のおさらい)
ベタな観光も悪くないよね☆彡
センチメンタルな夜が明けて、今日は母と姪っ子が日本へ帰る日です。
ホテルから空港まで向かうにあたって、以下の選択肢を検討したので参考までに。
ロンドン市内からヒースロー空港までの行き方は、主に5種類です。
①地下鉄/約1時間/運賃はオイスターカードを使えば時間帯により3~5ポンド
②ヒースロー・エクスプレス/パディントン駅から約20分/片道は2等なら21.5ポンド、1等なら29.5ポンド
③ヒースロー・コネクト/パディントン駅から約30分/10ポンド
④National Expressのバス/ヴィクトリア・コーチ・ステーションから約1時間/6ポンド
⑤タクシー/市内の場所によりますが、約40分/50~75ポンド
運賃の安さと、荷物を預けられる気楽さ、ホテルからの行きやすさの兼ね合いで、我々はバスを選びました。
地下鉄が一番リーズナブルなんですが、座れない場合があるし、そうなると結構疲れるんですよね・・・
その点、バスは予約制なので確実に座れますし、トランクに荷物を預けられて、ホテル最寄りのBlackfriars駅から乗り換えなしでVictoria駅まで行けるので楽なんです。
バスの予約は、National Expressのサイトからできます。
London Victoria Coach Station | National Express Coaches
飛行機はヒースロー空港発12時25分。あまり早くないのはありがたいですが、少なくとも2時間前には空港についておきたいと考えると、あまりゆっくりはしていられません。
空港までは1時間くらいで着きますが、渋滞に万が一巻き込まれてしまった場合を考慮すると、移動に2時間はみておきたい。
昔、沖縄に行ったときに渋滞のおかげで飛行機に乗り遅れたことがあって、それ以来どうしても早め早めじゃないと怖いんです・・・
12時25分の2時間前の2時間前、と考えて8時台のバスを取ったため7時半にはホテルを出ました。
Victoria駅までは5駅で約9分、あっという間に着きます。
ところで列車のVictoria駅とバスのVictoria coach stationはやや離れています。
Victoria駅の一番大きな改札から出て、目の前の通りを左に曲がり、ずーっと歩くと右手にクラシカルな建物が見えてきます。
実は当時、日本の感覚でバス乗り場は駅の中か周辺にあると思い込んでいて、Victoria coach stationの場所を確認していなかったんですね。
下調べの鬼、けっこう抜かりあり!
なので、改札を出た後に見回して、「あれ?ないじゃん?」とつぶやき、姪っ子と母を不安にさせてしまいました。
しかしイギリスについてはや2週間、ガイドとしての役割を果たしてきた私には、野生の勘が宿りはじめていた・・・(ここはいずれ伏線として生きてくるので覚えておいてください)
リュックを背負ったバックパッカーっぽい若者が数人、同じ方向に進んでいます。
バス⇒安い移動手段⇒バックパッカーが使いがち⇒彼らについていけばバス乗り場に行けそう!
瞬時にそこまで思い至り、「たぶん、あっち」と最後になるであろう2人の引率をします。
予測通り、5分も歩かないうちにVictoria coach stationの駅舎が姿を現しました。
この旅で何度目かわからない「知ってましたけど?」の顔で「ほら、そこだよ」とドヤる。
このVictoria coach stationですが、かなり大きな駅なので列車のホームに当たる出発ゲートが少なくとも10以上あり、しかも乗るバスがどこから出発するのか、あらかじめ決まっていない、という初心者泣かせのシステムを取っております。
なので建物に入ってすぐのところにある案内所で聞けば教えてくれるのでは?と考えた私が甘かった。
一段高いところにある台座から上半身をのぞかせた、いうなれば裁判官スタイルで下界を見下ろす職員に、チケットを見せながら「この便に乗りたいんだけど、どこから・・・」の「どこ」のあたりで食い気味の「NO」をくらいました。
「まだ決まってない、いちいち答えてられない、掲示板から探せ」的なことをまくしたてる職員。たしかに彼の背後には縦二メートルはあろうかという掲示板が三つの壁面にそびえたち、せわしなくカタカタと回転して刻一刻と変わる便名と出発ゲートを表示しています。
日本でも都市部では珍しくなった、駅名や出発時間を示す回転式の掲示板でした。今はほとんどが電光掲示板ですもんねー。
ぐぬぬ・・・と思いつつ引き下がり、掲示板を観察することしばし。時間順ではなく、アルファベット順に並んでいることに気が付きました。
仕組みが分かれば探しやすい。ヒースロー空港の「H」を見つけ、我々が乗る便は、まだゲート番号は不明、ということが読み取れました。
待っていた2人にその旨を伝え、あとはコトコト待つだけです。
出発予定時間の15分前くらいだったでしょうか、ゲート番号が表示され、運転手が遅刻して出発が遅れるというまさかのアクシデントが起きつつも、そこそこつつがなく出発。10時にはヒースロー空港に到着していました。
チェックインを先に済ませ、搭乗時間まで空港をぶらぶら。あちこちにUSB式の充電スポットもあるので便利だし、お土産屋さんもあって楽しいです。
我々の休憩場所。黒い椅子の手前にUSB充電できるコンセントがある。
奥にあるピアノでは、おじさんがジャズを弾いています。その他にも何人か弾きに来ていて、異国情緒がハンパなかった。
ただトイレが近くになかったので、そこは大変でした・・・というか搭乗ゲートの中に入れば見つけやすそうだったけど、私はイギリスに残るので、中に入ったら母と姪っ子の2人だけでどうにかしなければならず、とても不安だったため、多少不便でも私が一緒にいられるゲート外のほうがいいか、と思ったんです。
そしてそれは正解でした。
母がトイレに手荷物を忘れてしまったんですねー。
3人で休憩していた場所からわりと遠くにあるトイレに行って、また戻ってきた時に「荷物がない!」と気が付きました。
慌てて戻ったものの、すでに荷物はトイレになく、誰かが届けたかもしれないから職員に聞いてみよう、と向かっているところで、母のバッグを持った職員であろう青年が向こうから歩いてきたのです。
おお!それはわしらの荷物やで!と青年に声をかけ、トイレに忘れたので取りに来たのと説明すると、「中身は何?」と聞かれたので「お土産です」と答えたら、あっさり渡してくれました。
IDとか確認しなくてよかったのかしら?
荷物が置かれていた場所も、中身も合ってたからよかったのかな?
疑問は残りましたが、ともあれよかったです。
母もほっとしていましたが、これから2人でちゃんと日本まで帰れるのかしら・・・香港で乗り換えもあるし・・・と黒雲のような不安が胸中にこみ上げる。
そこで姪っ子に、君のほうが頼りになりそうだ、日本まで母を連れて帰ってやってくれと任せました。母は周囲をあまり見ていない上に、思い込みで動いてしまうのだ・・・
今回の道中で思い当たることがあったのだろう、姪っ子はキリリと気を引き締めた表情で「わかった、がんばるね」と応えてくれた。
不安は的中し、2人になった途端にダイナミックに迷ったそうですが、偶然にも日本語を話せる外国人男性に助けてもらい、無事に搭乗できたそうです。
人の情けのありがたさよ。
老婦人と子供という最も手助けするべきとみなされる組み合わせだったので、誰かが手を差し伸べてくれるだろうと思っていたのですが、意にあたったな、フフフ。
ちなみに香港では迷うこともなく、姪っ子が先導してスムーズに移動できたとのこと。
ああ、成長著しい・・・おばちゃんはもう泣きそうです。
ハラハラしつつも2人を見送り、これから1週間は一人旅です。
再びVictoria coach stationに戻り、今度は格安バスのMegabusでカーディフに向かいます。
Megabusは以前も紹介しましたが、イギリスとアメリカ、カナダで運行している格安バスで、日程や時間帯によっては驚くほど安く長距離移動ができます。
私が利用したときは、カーディフまで片道3ポンド(2018年12月のレートで約430円)でした。
乗車時間は4時間40分ですから、安すぎて怖くなるような価格です。ただまあ、ここまで安いのはまれで、さすがに最近は値上がりしているみたいです。それでも時期によってかなりお値打ちになります。
難点はNational Expressほど停留所の数がないことですが、目的地にバス停があればラッキーぐらいの気持ちで、まずは探してみてください。
Low cost coach and train travel in the UK | megabus.com
バスにはトイレが付いていますし、Wifiも使えるという話です(使えなかったけど)。多分これは機体によるんだと思う。サイトで見ると、ずいぶんサービスが充実しているのをうたっているし、当たり外れがあるんだと思います。
ムラのないサービスを提供しようという気持ちはあるんだろうけど、必ずしも追いついているわけではない、それがイギリス。私は学んだ。
格安バスだからか、見事に観光客がいない。というか東洋人は私だけだったかもしれない。
お隣は緑の髪のパンキッシュなお姉さんでした。目の周りを黒くするメイクって、彫りの深い顔立ちのほうが映えるわよね、とか考えているうちに眠ってしまい、はっと目を覚ますと町中でした。
「Cardiff?」
とお姉さんに聞いたら、「Yeah」とのお答え。
けっこうぐっすり眠ってしまった、疲れてたんだな。
バスを降りてみると、駅前とかではなく、どことも知れない道の端っこ。
一応ホテル近辺の地図は印刷してきたけれど、まず現在地を把握していないと地図は役に立たないのです。
ネットがつながらないので、ホテルまでの道が分からずさ迷うこと20分ほど。繁華街に足を踏み入れたところでフリーWifiが拾えて、そこからはサクサクとホテルを見つけてチェックイン。
The River House Backpackersというユースホステルで、以前にカーディフで一番朝食がおいしいホステルだと紹介しているブログを見て、カーディフに泊まるならここと決めていました。
シングルルームはなく、1人でも個室を希望するならツインルームのシングルユースで2人分の料金を払う必要があります。
1人分約30ポンドなので、その場合は1泊60ポンド(約8500円)となり、朝食込みだから格安ではないけど高くもない、というところでしょうか。
私は女性専用のドミトリー4人部屋に泊まって2泊で35ポンド(約5000円)でしたから、相部屋が気にならなければお得だと思います。
Hostels In Cardiff | Cheap Bed And Breakfast Accommodation
看板の「R」が取れちゃってるのが気になる。
ミレニアム・スタジアムという、かなり大きな全天候型スタジアムが目印です。
スタジアムを右手に見ながら通り過ぎ、橋を渡ったら右折して、しばらく進むと左手にホテルが見えてきます。
評判通り朝食は美味しく、なによりメニューがものすごく豊富で、ここでお弁当を作っていけばお昼も浮くな、と思いました。
支払いは現金のみだったので、お気を付けください。とはいえ2016年8月時点での話だから、今は大丈夫なのかも。でもイギリスだからなー、変わってないかもしれません。
それから、ドミトリーの部屋には洗面所が付いていないのは不便でした。でも洗面所付きトイレ&シャワールームがたくさんあったので、順番待ちで困ることはなかったです。
スタジアムの手前にはお馴染みのTESCOもあって、こまごました買い物に便利なのも嬉しい。
総合的に見て、トイレ&シャワーが共同でもよければ、かなりお勧めです。
さて、ホテルにチェックインした時点で、7時を回っていました。
共有のリビングスペースでは、さまざまな国から来たであろう若者たちが、食事をとりながら賑やかに笑いさざめいています。
私は話しかけることも、話しかけられることもなく、隅っこで静かに夕飯を済ませました。
早朝から移動続きの疲れもあったのでしょう、身軽になれた解放感と、1人ぼっちになった寂しさの狭間に落っこちたような、暗く沈んだ気持ちにずぶずぶとはまっていくのが自分でも分かりました。
海外に出ると、日本にいる時より感じる機会の多い、「かれら」と「自分」が薄い膜で隔てられているような、ぼんやりした疎外感。
差別、というほど強いものではなく、こちらが踏み出せば乗り越えられたりもするんだけど、明確に引かれている一線の存在。
あなたは我々の仲間ではない、と言外に告げてくる空気に心を削られてしまったんです・・・
一概に言葉の壁とか、年齢とか人種の違いとかだけが理由ではなかったりするんですよね、日本にいて、近い年齢層の人に囲まれていても、同じ居心地の悪さを味わうことがありますし。
気の持ちよう、てほど単純じゃないけど、気にしないように切り替えることはできる。普段ならさらっとできることが、この日はどうにも難しかった。そんな時もあるのです。
部屋に戻ると、さっきまでいなかった韓国人母子がいて、なんだかものすごくほっとしました。向こうもそうだったようで、しばらく話をしました。
同じアジア人に出会って安心するのは悪いことではないけど、その感情は違う人種だから親近感を持てないという気持ちとそれほど距離が遠くなくて、全肯定はできないよなと思う。
相手を個人として見たい。自分もそうしてほしいから。
旅の半ばで、ふと気を引き締める夜でした。
とはいえお2人はとても感じのいい親切な人たちで、すでにカーディフの街をひと通り観光してきたからと、お勧めの場所をいろいろ教えてもらいました。
川向かいのミレニアムスタジアムで上がる花火の音を聞きながら、話ははずみます。
お母さまが「よい旅を」と言ってくれて、その一言がふっと心を軽くしてくれました。
その後、夜中まで花火とスタジアムの騒ぎは続き(なんか祭りでもやってるのか?フーリガンか?という野太い叫びが響いてました)、「まだやってるのか」「うるさいね」とゲラゲラ笑って文句を言いつつ、カーディフ初日の夜は更けるのでした。
次回はさすがに年明けの更新になります。
一日みっしりカーディフ観光です。ベタにカーディフ城とか行ってます、でも一番のおすすめは博物館だよ。写真いっぱい撮ってきちゃったー。
それでは今度こそ、みなさんメリークリスマス&よいお年を!
ロンドンうろうろ歩き~バッキンガム宮殿で馬に見惚れ、ポートベロー・マーケットを冷やかし、ノッティングヒルブックショップで写真バトル
ずいぶん更新に間が開いてしまいました。
というのも、
①パソコンが壊れて、なかなか新しいものを買う余裕がなかった
②大学の編入試験を受けるため、集中して勉強していた
からなのです。
試験が終わり、ようやくパソコンを購入し、滞っていた旅ブログを再開するべと重い腰を上げました。皆様、ご無沙汰して申し訳ない。
そして嬉しい報告があります!
先日、編入試験の合格の知らせが届きました!イエーイ☆彡
アラフォーにして、春から大学生ですよー。
このブログを以前から読んでいただいている方はご存知かと思いますが、私はとにかく無類の動物好きでして、もっと動物の生態について学ぶため生物学の研究をするべく進学を決めました。
いつか、動物好き仲間たちと世界の動物園巡りツアーをしたいわ・・・
以上、ご挨拶でした。
それではイギリス旅の話に戻りまして、先に帰国する母と姪っ子には最終日イブ。
日本を離れて2週間目で、さすがにお腹が疲れてきたのか、俺たちの強い味方TESCOで買った簡易な朝食が胃に優しい・・・
食事を済ませたら、母&姪っ子の希望によりバッキンガム宮殿へ衛兵交代式を見に出かけます。
ホテルのあるBlackfriars駅から、宮殿の最寄り駅Green Park駅までは、Westminster駅で乗り換える行き方で向かいます。
Westminster駅まではDistrict線でもCircle線でもどちらでも行けます。そこからはJubilee線でGreen Park駅まで一駅です。
乗り換えたWestminster駅は、サイバーSF感のあるバカでかい剥き出しのエアダクトとか、Jubilee線が新しい路線なのか、どこまでも降りていくエスカレーターとか、なかなかドキワクする雰囲気でした。
お好きな方にはたまらないと思いますので、機会があったら訪れてみてください。
近くにビックベンもウェストミンスター寺院もありますから、観光するには便利な駅ですしね。
ところでバッキンガム宮殿の最寄り駅は、Green Park駅、Hyde Park Corner駅、それからVictoria駅の3つですが、初心者におすすめはGreen Park駅です。乗客はほとんど公園へ向かうので流れに乗れば公園出口に出られて、そのまままっすぐ進めば宮殿が見えてくるので迷わずに行けます。
Hyde Park Corner駅も公園が近いですが、Green Park駅ほど目の前ではないし、Victoria駅は町中にある上にかなり大きな駅なので、降り口を間違えると大変そうです。
よって、バッキンガム宮殿に行くならGreen Park駅からが一番楽だと思います!
さて衛兵交代式、通常は月・水・金・日の11時から行われていますが、夏の間は毎日やっているとのこと。
もっと詳しいスケジュールはBritish Armyのサイトから見られます。
Schedule - Changing the Guard - Ceremonial Events - The Household Division - Official site
サイトの表にある「Queen's Guard」のスケジュールがバッキンガム宮殿の衛兵交代式なんでしょう。
一応事前調査に基づいて、1時間くらい前には着くようにしたのですが・・・もうすでにすごい人だかりでした。
宮殿から衛兵が出てくるのが見られるのがゲート前なので、みっしり観光客が密集していて入り込む余地などなく、仕方なく彼らが通るであろう通路の前のほうに陣取りました。
それでも開始時間が近づくほどに人が増えていき、始まる頃には満員電車もかくやという状態でした。
身長の低い姪っ子をなるべく前方に行かせるべくギュギュっと人ごみに押し込み、数日前にHorse Gardsの衛兵交代式を見て満足していた私は背後に控えます。夢中になるであろう姪っ子の荷物とか見張らなきゃいけないしね。
少し私が下がったことでポコッとあいた隙間に、近くにいたこれまた背の低いアジア系の女性を入れてあげました。
ニコニコしながら「Thank you」と言ってくれた。ささやかな国際交流。
ここでまた一つ、お伝えしておきたい情報があります。
ポジション取りについてです。
式の数時間前からスタンバイできる気合と根性を備えた強者はともかく、たいていの観光客はすでに結構人がいる状況の中、可能な限りベストなポジションを探すことになると思います。
そんな時、宮殿を背にして右手側、ゲートからやや離れた通路前方を確保するのをお勧めします。
下に図で示したあたりです。
なぜならば、衛兵の進行方向がそちら側のため、ゆっくり見られるのです。しかも、上の図で示したゾーンのさらに右側の通路奥に向かって行き、また戻ってくるので2倍楽しめるのです。
騎馬隊も確かその方向から現れていたような。すみません、時間がたったので記憶があいまいになっています。
ゲートから離れた場所なら、そんなに早い時間に行かなくても比較的すいていますし、通路に近い場所を確保できれば、かなりじっくり見られると思います。
我々はそのことを知らず、逆サイドのゲート付近にいたため、混雑はひどいわあまり見られないわという残念さでした。
皆さんは、我々の失敗を活かして交代式を堪能していただければ幸いです・・・
ちなみに、衛兵交代式の写真はなんと1枚しか撮ってませんでした。
しかも騎馬。衛兵ですらない。我ながら興味あるなしのむらが激しすぎる。
写真なしも寂しいので、あげておきますね。
お馬さんたちは綺麗で賢そうで最高でした!
待ち時間を含めて1時間半くらい立ちっぱなしだったため、Green Parkで少し休憩。
誰でも使えるハンモックチェアがたくさん置かれていて、お弁当を食べてくつろいでいる人たちもいて、リラックスできる雰囲気でした。
日本ならば、8月下旬はまだうだるように暑く、屋外にいても不快指数が高そうですが、ロンドンは北海道に近い高緯度のせいか、あまり暑さは感じず、緑の中にいるおかげで涼やかな風を感じることができます。
近所にこんな公園があったら通いたいなー、いやあっても通わなそうだわ。下手したら週に2回くらいしか外に出ないしな・・・
しばしのリフレッシュを得て元気を取り戻し、今度は母のリクエスト「ノッティングヒルの恋人」の本屋を見物するためNotting Hill Gate駅へ。
Green Park駅からJubilee線に乗ってBond Street駅まで行って、Central線に乗り換えて4駅で着きます。
Notting Hill Gate駅は、蚤の市で有名なポートベロー・マーケットの最寄り駅でもあり、駅を降りたら人の流れに乗っていけばマーケットにたどり着けます。
建物が色鮮やかで、とっても可愛い。そして人がめっちゃいる。
なが~い道沿いに、とにかく様々なお店が軒を連ねていて見ているだけで楽しい。
アンティークが好きな人とか、興奮しすぎて倒れるんじゃんなかろうか。
姪っ子は、とあるお店でひとめ惚れしたかっこいいバッグを購入。なかなかのお値段でしたが、ここまでお小遣いを使わずにいたからと財布のひもを緩めていました。
シュッとした背の高いイケメンの店員さんが、小さな女の子(彼から見たら小学生くらいに見えてるんだろうな、本人は不本意だろうけど)が意を決した様子で買い物するのを見て、端数をおまけしてくれました。日本円だとけっこうな額だったと思う、ありがたいことです。
かなり繁盛しているお店だったので、「Busy, busy」(忙しいね、みたいなニュアンスです)と言うと、ものすごい勢い&早口でベラベラベラ~と返ってきて、わ、わからん!なんとなく「まじでやってらんないよ、これで安月給なんだぜ。F〇UK!」みたいなことを言ってたような、気がする?
ご陽気な人だったらしく、その後お店にいるお客さんたちにも「今のは笑うとこだぜ!」的なことを言い、強引にではあるが笑いが起きてた。
もちろん私もジャパニーズあいまいスマイルである。
ストレスを多少ためているっぽい店員さんも、人見知りな姪っ子による恥じらいながらの「Thank you・・・」に目じりを下げていたわ。
そうじゃろう、そうじゃろう、うちの子可愛いだろ?
私はといえば、ポートベローでは観光客向けのベタなお店で、「KEEP CALM AND CARRY ON」と書かれたユニオンジャック柄のボールペンを購入。ベタ中のベタである。
いやー、 KEEP CALM AND CARRY ON(平常心を保ち、なすべきことを続けよ、と私は解釈しています)という言葉が好きなんですよね。
よくお土産物に使われるモチーフですし、パロディ作品もたくさん出回っているから、目にしたことがある人も多いはず。
もとは第二次世界大戦の直前にイギリス政府が作成した宣伝ポスターで、開戦した場合のパニックや、戦局が悪化した場合の混乱に備えた、国民の士気を維持するためのものだったそう。
敵を倒せ!とかではなく、まず冷静になれ、というところがイギリスらしいなと思うのです。
そういえば、ポートベローでは女王陛下にお会いしました。
といっても物まねの方ですが。この方、非常に有名みたいです。なにしろもうそっくりで!一瞬、本物!?と思ってしまったほど。
びっくりしているうちに行ってしまわれたので、写真を一緒に取っていただけるよう、お願いすればよかったなと後悔しています。
「一緒に写真を撮ってもいいですか?」と聞きたい場合は、
「Can you have a picture with me?」
「Can we take a picture together?」
「Could you take a picture with me?」
などの表現で伝わります。
今回は女王陛下にお写真をお願いしたかったので
「Excuse me Your majesty, Would you mind if we take a picture together?」
といったところでしょうか。
女王陛下にお会いする機会があったらお使いください。
さて、ひと通りポートベローを冷やかしたところで、母の希望だった「ノッティングヒルの恋人」に出てくる本屋さんを探さねばと思い出しました。
調査の鬼であるはずの私が、うっかり下調べを忘れてしまっていたのです。
なんということでしょう、これは痛恨のミス、後悔先に立たず、鬼の目にも涙。
さすがに疲れがたまっていたのだろうなと今は思います。二週間ずっと引率&通訳だったもんね・・・
どうすべか、その辺の人に聞くかと思いつつ、なんの気なしに曲がった脇道の向こうに、なんということでしょう(2回目)、本屋があるじゃないですか!?
これぞまさしく天の配剤、大英帝国に栄光あれ!
という内心の興奮はおくびにも出さず、知ってましたけど?みたいな顔で「本屋あったよ」と知らせる私。
母は「まあ!映画と同じだわ!」とテンションアゲアゲである。
映画の中では旅行書専門店でしたが、今は普通の本屋さんとして営業しています。
書籍だけでなく、お店のロゴ入りのブックマーカーやコースター、バッグもありますので、ぜひ中を覗いてみてください。
こちらサイトのURLです。
www.thenottinghillbookshop.co.uk
上の写真には人が映り込んでいませんが、実は観光客らしきカップルが長々写真を撮っていて、さっさとどいてほしい私とのプレッシャーバトルが繰り広げられていたのです。
大人しく待ってるだけじゃどいてくれませんぜ・・・最終的に男は舌打ちをし、私はゴルゴ13みたいな剣呑な光を目に浮かべながら「Thank you(重低音)」と礼を言った。
幸運に恵まれずとも本屋さんを探せるよう、住所と地図です。
13-15 Blenheim Crescent, London W11
スマートフォンやタブレットをお持ちであれば、地図アプリを使って上記の住所を入力すれば大丈夫だと思います。
万が一バッテリー切れで地図が見れないよという場合や、アナログ派の方に簡単な道案内をいたします。
Notting Hill Gate駅を出て右手に進み、最初の角を右折します。
ここまでは人の流れについていけば間違わないと思います。
ちょっと歩くと、道は二股に分かれます。その左側に進んでください。
右側を進むとポートベロー通りに入るので、そっちではない道を選んでください。
あとは道なりにずーっと歩きます。左手にペンテコステ教会があれば、その道はあっています。
住宅街っぽいので不安になるかもしれませんが、どんどん進みましょう。
左手には公園が見えてきます。緑が多い地域なのです。
公園が長かったなーと思う頃、左手に小さな本屋さんが現れます。
「Lutyensb& Rubinstein」というシャレオツな本屋さんです。
その前を通った次の交差点を右折すると、The Notting Hill Bookshopがあります。
これが一番シンプルかと思います。
もちろんポートベロー通りからも行けますが、なにぶん人が多いので、曲がるべき道を見つけるのが大変そう。
ポートベロー通りからならば、道沿いに「Electric Cinema」という映画館がありますので、それを左手に見て進んだ次の交差点を左折するとThe Notting Hill Bookshopがあります。
Electric Cinemaの外観はこんな感じです(2018年12月時点)
お買い物ができ、見たいものも見られたところで、2人はそろそろお疲れの様子(私は例のごとく元気です)。駅へと引き返します。
人ごみはもう勘弁という母に、方角は分かるから静かなところを通ろうと、先ほどの道案内で触れた住宅街を歩きます。
こういうの英国ドラマとかで見たな、ちょっとお金持ちの住んでるエリアだよね。
母もそう思ったのか「高級感がある雰囲気ね」とのコメント。
工事中なのか、何かのイベントでもやってるのか、簡易トイレが並んでました。
ちょうど誰も使っていなくて、絵的に面白かったので撮ってみました。
衛兵交代式は写真に撮らないのに、こういうのは撮る。
ゆるゆると散歩気分で駅に戻る頃には、まだ日は高いものの夕方6時近くになっていました。
お腹がすいて力が出ないよ~と嘆くので、駅近くにあった寿司レストラン「itsu」に入りました。
以前の記事でもご紹介してますが、ここの寿司がお気に入りなんです。
イギリス最後の夕飯で寿司か・・・とは思いましたが、2人は早く日本食が食べたいとこぼしており、イギリス飯は合わなかったもよう。私は全く問題なしです。
ホテルに帰って荷物を整理しながら話していたら、姪っ子が「楽しかった」と言ってくれてよかった。
ほら、初めてってやっぱり大事だからさ・・・
いつかまた一緒に旅行しようねと言ったら、うんと言ってくれたけど、この子はあっという間に大人になって、いずれは叔母さんとじゃなくて友達や恋人と、自分で選んだ人と旅をするようになるだろう。
その時に、今回の経験が役に立てばいいと願う。
私はまた一緒に行けたら嬉しいよ。叶うかどうかわからない約束は、祈りに似ていると思う。
ほんのりセンチメンタルな気持ちを胸に、3人で過ごすイギリス最後の夜が更けていく。
とはいえ明日は2人をヒースロー空港まで送り届けねばならない。おうちに帰るまでが旅行です。
香港でトランジットがあるけど、大丈夫なのかしら・・・と不安要素を残しつつ、次回に続く。
今年中にもう一回更新できたらいいな、あくまで願望ですけどね。
念のため言っておきます、皆様よいお年を!
ロンドンうろうろ歩き~シャーロック・ホームズ博物館でプチドッキリに遭う
今日もホテルの朝食。そしてパンケーキ!
使いきりのメープルシロップもありました。目玉焼きの左上にある茶色い半円形のパッケージがそれです。欲張って2つ持ってきた。
ベーコンと目玉焼きとキノコとハッシュドポテト、焼きトマトはもはや欠かせない。
フルーツも付けて、朝から豪華だー。
午前中は姪っ子を連れてサマーセット・ハウスへ。The World Illustration Awardsという、国際的なイラストレーション賞の展示が催されているのを、先日見つけていたのです。
絵を描くのが好きな姪っ子は興味を持ってくれて、元気のある時に行きたいと言っていたので、1日おいて実現しました。
theaoi.comThe World Illustration Awardsについては、前々回のブログをご参照下さい。
mikawayaemi.hatenablog.comホテルからはサマーセット・ハウスまでは、歩いてだいたい25分くらい。
この日もお天気がよく、まだ淡い朝の陽射しのもと、テムズ川沿いの道をおしゃべりしながら歩く。
普段は離れて暮らしているからか、話題は尽きません。気が置けない相手とのとりとめのない会話は、誰かと分け合える最良の幸福のうちの一つだと思う。
展示はサマーセット・ハウスの本館ではなく(なにしろ一大プロジェクトで建てられた建築物のため、やたら広い)、一角にあるギャラリーで催されていました。
入場料は、ありがたいことに無料。イギリスでは、美術館・博物館は入館料が無料なことが多く、その一環かと思います。
一方で、動物園は日本と比較すると高いです。通常の入場料にプラスして、任意での寄付も含めると3000円くらい(施設によってはもっと)になります。
(日本の動物園の場合、サファリパークや遊園地を併設しているような民営の園を除けば1000円以内の価格帯にほぼ収まっており、無料のところも少なくありません)
生き物をしっかり世話して、かつ展示してみせることにはむちゃくちゃコストがかかりますものね。そのコストを誰が、どうやって担うのかを明確にするという、施設運営の考え方の違いを感じます。
事前にオンラインでチケットを購入するとお安くなりますし、寄付は任意なので払わないことも可能です。ただ市井の動物好きとしては、応援の意味をこめて寄付込みで買うようにしています。
話を戻してサマーセット・ハウス。
受付には、いかにもアート系という雰囲気の、細身で繊細な面差しの青年が座っていました。あんまり構ってないっぽい長めの髪、真夏だというのにカーディガン(室内は寒いもんね)、ラムネの瓶みたいな透明感のある緑色の瞳・・・キュート!ソーキュート!
Helloと声をかけたら、ニコリと微笑んだ顔が、なんというかこう“萌え”だったわー。
置いてあったフリーペーパーやリーフレットをいただきました。見た目にも楽しく美しく、内容も充実しており、奥の新聞みたいなやつは未だに読みきれてません。
ポップなもの、絵本タッチのもの、切り絵など立体的な手法を用いたもの、アニメーションもあり、いろんな表現方法があるものだなーと感心するし面白いし、姪っ子も喜んでいて、行って良かったです。
重いテーマの作品も出展されていました。特に印象に残ったのが、ボートピープルを描いたベトナムの16歳のアーティストが作ったアニメーションでした。
若さにも驚きましたが、墨絵風のモノクロアニメが新鮮で、美しい画面でつづられる悲痛な物語に、いや現実に、とてもショックを受けました。
会場はかなり賑わっており、出口付近には来場者がメッセージを残す用のボードが置かれていて、いろんな言葉で書かれたコメントが一面に貼られていました。私も一言残してみましたよー。
毎年開催されているようなので、時期が合う方は是非行ってみて下さい。
芸術鑑賞、というほど堅苦しくないカジュアルな空間が心地よく、思いのほか楽しめたので、日本に帰ってからも以前より気軽に展覧会に出かけるようになりました。
サマーセット・ハウスを出た頃には、お昼近い時間になっていました。
そこでホテルに戻りつつ、ぶらぶら歩こうとなり、行き道で気になっていたテンプル・ガーデンズをお散歩しました。
芝生のある小さな公園で、半裸で日光浴する人あり、ピクニックランチする人あり、犬の散歩をする人ありと、みんな思い思いに過ごしていました。
インナー・テンプル・ガーデンズとミドル・テンプル・ガーデンズの間にあるミドル・テンプル・レーンを進んでいくと彫像の飾られた建物があり、通り抜けてその奥へ行くことができます。
帰り道の方角はぼんやり分かっているので、気の向くまま辺りを散策してみました。
なにげない路地にグッとくる。
ちょっとしたスペースに屋台が並んでて、いい匂いがしてた。美味しそうだったー。
なにやら歴史ありげな(イギリスはやたらそういう建物ばっかりだけど)街並み。
レリーフの一つをアップで写してみました。文章はおそらく古語の英語だと思います。でなければラテン語でしょうね。紋章を画像検索で調べてみましたが、何も出てこず・・・どのような歴史があるのか分からなかったので、詳しい方の情報をお待ちしています。
午後からは、母と姪っ子を引率してシャーロック・ホームズ博物館へ。
THE SHERLOCK HOLMES MUSEUM - THE OFFICIAL HOME OF SHERLOCK HOLMES
最寄り駅はBaker Street。そう、シャーロック・ホームズの住所「Baker Street 221」です。きゃー、ときめくー。
4路線も走っているので行きやすいです。
ベイカールー・ライン、メトロポリタン・ライン、サークル・ライン、ハマースミス&シティ・ラインの4路線で、私たちはサークル・ラインでエンバンクメント駅まで行き、ベイカールー・ラインに乗り換えました。
そのままサークル・ラインに乗っていても着きますが、その名の通り環状線なので、遠回りになってしまうのです。
ホームに到着!テンション上がるわー。
地上に出ると、さっそくあの方が。
世界でただ一人の諮問探偵でっせ。
彫像に向かって右に曲がり、その次の角をまた右に曲がってしばらく行くと、シャーロック・ホームズ博物館が見えてきます。
人だかりがあるから、すぐに分かります。
博物館の入り口に立っている、スコットランドヤードに扮したナイスガイ。
見よ、このフォトジェニックぶり。表情がたまりませんな。
名物キャラらしく、みんな次々に写真をお願いしてました。姪っ子もこの旅一番のテンションアゲアゲではしゃいで写真を撮っていました。
私は「あなただけで撮りたいの、その方がクールだから」という謎理論で彼を説得し、単独で撮影。
入り口の右隣にミュージアムショップがあり、チケットはそこで購入します。
料金は大人が15ポンド(約2240円)、16歳以下の子供は10ポンド(約1500円)です。
こんな感じのチケット兼パンフレットをくれます。日本語版もあるのが嬉しい。
ごく簡単な展示の説明が記載されています。
玄関を入ってすぐ。ボケてて申し訳ない。
狭い階段を上がると、
おお・・・銃痕で描いたVRが
ホームズさんちの居間、シャーロックの椅子と
向かいにはジョンの椅子。
かーなーり混んでいるので、すき間を縫って撮るのがやっとでした。
シャーロックのベッド、思いのほか小さい。
カンバーバッチ・シャーロックで考えると小さすぎだけど、RDJ・シャーロックで考えるとちょうどいいのかしら、グラナダ版のジェレミー・シャーロックなんてカンバーバッチより背が高いしな・・・などと思ってみたり。
不敵に微笑むSir アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル
先生の書斎、たぶん。
飛び出すバスカヴィル家の犬3D、顔が可愛い。
片隅にたたずむビリー君
名場面を蝋人形で再現した展示もあり
原作小説を最近読破した姪っ子が、「あの話のあの場面だよ!」と解説してくれる。
さすが、ここに来たいと言い出しただけある。
モリアーティ教授は禿げあがっていた。
マダム・タッソーの国だけあって、リアルテイストの蝋人形がそこかしこに置かれているのですが、あるソファの前を通り過ぎた時、座っていた人形が突然動き出したのです!
正体は入り口にいたヤードマンでした。
「ほわぁっ!!!」と声を上げて飛び上がった私を指差し、「ウェーイ」的にニヤつくヤードマンに、思い切り日本語で「おい!」て言ってもうたわ。
「Ha Ha Ha(超うける~)!」と笑い続ける、とにかく明るいヤードマン。安村か、あんたは安村なのか。
「Don't do it again(二度とやるなよ)!」て言ったら、「OK~」とか言ってたけど、あいつ次の人にまたやってたわ。
気を取り直して進んでいくと、階段の踊り場にトイレがあるという謎の間取りでした。水洗ぽいけど、汚水の処理はどうしてたんだろうか。
意外にもホームズさんちのお手洗いは可愛い。ハドソン夫人の趣味なのかも。
トイレの反対側に目を向けると、展示はここで終わり。天井にしまわれた旅行用トランクがありました。これ持ってダートムアとか行ったのかしら。
博物館の後はお隣のショップへ。
なんとロシア版ホームズのマトリョーシカが!非売品でした・・・売り物だったら確実に買っていたので危なかった。
ロシア版は、海外ドラマが視聴できる有料チャンネルのAXN系列の、AXNミステリーで見れるみたいです。DVDも入手困難だし、加入しようかしら。
https://www.mystery.co.jp/programs/sherlock_russia
これもボケぎみですが、ポップなカラーのキャンディがありました。たくさん買って並べたい。
スノードームみたいなのもあって、ショップだけど見てるだけで楽しい。
あとショップに行く時は、地下にあるお手洗いを利用するのをお勧めします。無料で使えてきれい&すごくクラシカルな雰囲気が素敵なのもあるんですけど、トイレの窓からしか見られない展示があるんですよ!
すみません、詳しくは覚えてないのですが、シャーロックのプライベートルームだった気がする・・・
気になる方は、行って確認してみて下さい。原作派だろうと、グラナダ派だろうと、映画派だろうと、BBC派だろうと、ホームズ好きなら何らかの楽しみを見つけられるところです。
私は行ってよかった!ていうか、原作を読み返して、映像作品もチェックして、再訪したい。きっともっと楽しめるはず!
以下はショップで買った自分用お土産です。
トートバッグ、オフィシャルブック(英語版、超がんばって読んでます)、缶バッジ、ボールペン。ペンには「Elementary my dear Watson(初歩的なことだよ、ワトソン君)」と書かれています。
ショップの袋もカッコいいのですよー。
まだ大事にとってあるの。
帰り道に寄った駅の近くの土産物屋にいたパチモン風ホームズ。
どことなくジョージ・クルーニーに似ているので、我々は彼をジョージと名付けた。
Baker Street駅はマダム・タッソーの蝋人形館の最寄駅でもあり、余裕があったら行こうかなんて話していたのですが、もうすごい行列で・・・
館の周囲を人が埋め尽くしている感じでした。ひと目で「こらアカン」と思った。
ネットでチケットを買っておいて、朝イチで来るくらいの気合がないと、入るまでに力尽きそうです。ここも次回に持ち越し。
夕食はホテル近くのお寿司と弁当のレストラン「Wasabi」のテイクアウェイで、チキンヌードルとサーモン握りとサーモン巻きを購入。美味しいけど多かった。チキンヌードルは一番小さいサイズでよかったかも。
Wasabiは和食メインみたいで、照り焼きチキンとか、焼きそばとか売ってました。
あとカレーも売っていて、カウンターのお兄さんがインド系だったからか、猛烈に美味しそうに見えた・・・お兄さんは笑顔がさわやか&かっこよかった。
午後いっぱい動いたせいか、母と姪っ子は疲れたようでさっさと眠ってしまう。
なんで私だけ元気なんだろう?ふしぎ。
2人は明後日に日本に帰るから、最後の気力を振り絞って朝からバッキンガム宮殿で衛兵交代式を見学、母の希望でノッティングヒルへ行った後に、ポートベローでお買い物をする予定です。・・・途中でへばらないかな?へばるだろうなー。
最終日を無事に、かつ充実したものにするべく、もうひと踏んばりです。
では。
ロンドンうろうろ歩き~オックスフォードで買い物ざんまい
前回の更新から3カ月弱間隔があいてしまった・・・
年明けから忙しめのところで働き始めたので、滞ってしまいました。
とにかく、今年中にはイギリス旅行記を書き終えるのを目標とし、サクサク更新を目指します。
さて、ロンドン2日目の朝。
オプションで利用できるホテルの朝食バイキングを食べてみました。
かなりメニューは豊富で、パンも複数から選べるし、ジャムの種類もたくさん。
マフィンとオートミールも付けてみました。
卵やベーコンなどは、ホットプレートの置かれたコーナーがあり、常時温かく保てるようになっており、そこにはパンケーキもありました。
飲み物もコーヒー・紅茶・ミルク・ジュースと取り揃えられています。
焼きトマトはお約束ですね。
なかなか美味しくてお代わりをしたので、かなり満腹になりました。
午前中は一人で近所をウロウロ。
なんとなく散歩をしていたら、BBCシャーロックファンにはお馴染み、“バーツ”こと聖バーソロミュー病院を発見しました!
ああ・・・シャーロックがここから・・・視聴時の衝撃を思い出すと胸が詰まるわ。
まったく意識せずに歩いていて出会ったので、感激もひとしおでした。
ロケ地めぐりだけでなく、ドラマに関するニュースや公式グッズ、さらに小ネタ情報もありと盛りだくさんなこちらのサイト「BBC Sherlock Japanese Fansite」がとても参考になります。
実は旅から帰ってからサイトの存在を知ったため、次回イギリスに行く時こそめっちゃ活用する予定です!
興奮冷めやらぬまま、バーツからも見えていた、すぐ近くにある聖ポール大聖堂を見学し、横にある公園で詩人ジョン・ダンの胸像を見つけました。
ジョン・ダンは近世の詩人で、後半生はイングランド国教会の司祭にもなった人だそうです。
特にイギリス文学に明るいわけではない私が、なぜこの人を知っているかというと、はい映画の影響ですね。
「人間は、各個人が離れ小島のように孤立した存在ではなく、みんなが大陸の一部である」という感じの詩が、映画「エンジェル・ダスト」で引用されていたのが印象的で、ずっと記憶に残っています。
連続殺人事件を捜査することになった、南果歩が演じる異常犯罪性格分析官の須磨節子と、かつての恋人で逆洗脳士という怪しい肩書の若松武演じる阿久礼の対決が、とてつもない緊迫感と危うさに満ちています。
石井聰亙監督の映像美学とあいまって、独特のトリップ感のある不思議な味わいの作品です。
今ではプレミア価格になってしまっているようですが、レンタル店をじっくり掘れば見つかるかも。
須磨「人間はみんな、離れ小島じゃないのよ」
阿久「覚えていてくれたんだね、ジョン・ダンの詩」
などと「エンジェル・ダスト」劇中の2人の台詞を物まねしつつ、さらに歩くことしばし。
サイエントロジー教会ロンドン支部(たぶん)を見つけてしまいました!
どれだけの方がご存知なのでしょう。あのトム・クルーズやジョン・トラボルタも入信しているという新興宗教なのですが、なかなか問題のある教団なようで、少し前にどす黒い感じの暴露がありましたねー。
映画評論家でありコラムニストでもある町山智浩さんによると、サイエントロジーは『7500万年前、宇宙はジヌー(XENU)という名の邪悪な帝王に支配されており、その世界で人口が増えすぎたので、ジヌーは手下の精神科医に薬を使わせて人々を眠らせて冷凍し、輸送機で地球まで運搬し、火山の火口に投げ捨てて水爆で爆破して始末した』という伝説を教義の一つとして信じているのだそうです。
公式サイトも見てみましたが、概ねそういう主張でした。私としては「なに言ってんの?」という気持ちなので、リンクは貼りません。自己責任で調べてみて下さい。
かなり立派な建物で、人の出入りもそこそこある。
サイエントロジーのガイダンスを流し続けているスクリーンもありました。
人気がなくなったすきを狙って接写。
腹に一物あるヤジウマとばれないうちに、とっとと退散。
いったんホテルへ帰り、TESCOで買ったお昼を食べて、午後からは姪っ子を連れてお買いものです。
地下鉄のピカデリー・サーカス駅からオックスフォード・サーカス駅まで、ぶらぶらウィンドウショッピング。
ピカデリー・サーカス駅はピカデリー・ラインとベイカールー・ラインの2路線が通っています。
オックスフォード・サーカス駅にはベイカールー・ライン、ビクトリア・ライン、セントラル・ラインの3路線が通っているので、オックスフォード近辺に出かけるなら、こちらの方が便利かもしれません。
オックスフォード・サーカス駅の出口がある道がオックスフォード・ストリートで、ここにもさまざまなショップが立ち並んでいます。
こういう光景、テレビとか映画で見たね!とキャッキャする我々。
姪っ子が「Superdry 極度乾燥(しなさい)」というブランドショップに吸い寄せられ、甘すぎない可愛らしさとリーズナブルさに、すっかり釘付けに。
このブランド名、日本人からしたら奇妙に感じるのですが、イギリス発のブランドで世界中で大流行しており、日本での知名度は高くないものの、ネット界隈でじわじわ知られてきています。
ところが商標登録の関係で、日本には出店しないし、直送もしないんだそうです。
ただ、こちらのサイトから購入できますので、興味を持った方はどうぞ。
BUYMA.com 極度乾燥しなさい Superdry を海外通販!
このサイトで見ると、カジュアル服としてはいいお値段ですね。イギリスで安かったのは、関税がかかってないからか、セールだったからか・・・
それから、地下1階&5階の全6階がまるごとユニクロになっているというビルにも行ってみました。日本にもユニクロあるけど、6階全部が売り場なんてめったにないし、土産話にねーなんて言ってたのに、まんまとハマり、ドカドカ買う。
イギリスにしか売ってないものがあるし、なによりセールでめちゃめちゃ安かったので。
トップス1枚で2~3ポンド(300~450円)くらい。姪っ子はきれいなレモンイエローの花柄ワンピースを買ってました。
私は可愛いものが大好きなのに似合わないシャープ系(というと聞こえはいいが、眼光が鋭く、黒い服を着ると『殺し屋みたい』と言われる。昔、アロハシャツを着ている時に町で会った母に声をかけたら『チンピラにからまれた!』と勘違いして逃げようとした。人相が悪いわけでもないのになぜかしら?と姪っ子に聞いたところ『なんか・・・存在が・・・』という曖昧だが鈍器のような重みのある答えが返ってきてちょっと傷ついた)なので、スイートなお洋服が似合う姪っ子がすごく羨ましいし、いろいろ選ぶのも楽しい。
その花柄ワンピースが素晴らしく良く似合っていたので「可愛いよー!!!超似合ってるよー!!!!」とテンションをぶち上げる私に、声おっきいし、そんな褒められても・・・と照れ臭そうにする姪っ子。
そして言葉は分からないながら、我々の雰囲気から会話を察し、微笑ましそうに見ているマダム。
ああ、幸せショッピング空間。これぞNO BORDERやわ。想像してごらん、国境などないんだと・・・
ショッピングの途中でワゴン売りのソフトクリームを食べましたが、お腹がすいてきたので、姪っ子のリクエストでおやつを食べにマクドナルドへ行くことにしました。
ここで小さなトラブルがありました。「フライドポテトが通じない」問題です。
わりと有名な話ですが「フライドポテト」は和製英語なので、ネイティブには伝わらないのです・・・
私と姪っ子は別々の店員さんに対応してもらったのですが、幸いにも私を担当してくれた店員さんは優しい方だったので、「Fried poteto、じゃなくてFrench fries?」で分かってくれましたが、姪っ子を担当した方はあまり親切ではなく、姪っ子の注文を受けて、なにやら不機嫌そうに首を振っていました。
目線で助けを求められ、傍に行って事情を察した瞬間、ひらめくように思い出しました。
イギリス英語でフライドポテトはChipsだったわ・・・!
ようやく注文が通った時には、姪っ子はややぐったりしてました。
で、席を探す時にもトラブル第2弾が。
けっこう混雑していたため、最初は立ち食い席にいたのですが、複数人が座っている大きなテーブルに2つ空きを見つけたので、そこへ行って空いているか尋ねたところ、行き違いが生じてしまったのです。
「座ってもいいですか?」と聞こうとして、「Can I have a seat here?」と言い、「No」とだけ答えられたため、空いてないんだーとその場を去ったのですが、それを見ていた別のご婦人が、「ここ、誰もいないわよ、空いてるわよ」と教えてくれました。
「No」と答えた人は気まずげに目を伏せていたので、意地悪されたのかな?とその時は考えていましたが、後になって、聞き方が悪かったのが分かりました。
こういうシチュエーションで一般的に使われるのは、「Is this seat taken?(この席、埋まって(取られて)ますか)」や「Do you mind if I sit there?(そこに座ったら駄目ですか)」という言い方で、どちらも「No」で答えると、座ってOK☆てことになるんです。
その人、スマホをいじっていたので、聞き流しつつ定型の返事をしたら反対の意味になっちゃったみたい、でも言い訳するのも・・・とか思ってるうちに、別の人が助けたからまぁいいか、て感じだったんでしょう。
こういう、あたりまえに使われている慣用句的な言い回しを身に付けるのが次の課題ですな。
日本語でも、教科書やニュースキャスターが使うような正しい日本語は、必ずしも日常で話されるリアルな言葉ではないですもんね。
日々精進ですわ。
お腹を満たしたら、お手洗いに行きたくなりました・・・そうです。マクドナルドにはありませんでした。
通常の店舗にはあるのでしょうが、私たちが入ったのが商業ビルの中に入っているミニマクドナルド的なやつだったので、近くには見当たらず。
ビルの中をしばしさまよいましたが、見つけられませんでした。
そこで、散策中に見かけたコイン式公衆トイレにチャレンジしてみるかとなったのです。
写真は撮らなかったです・・・外観からしてすごく、汚かったので。
「このトイレ、生きてる?」
人生で初めて発する問いを口にしました。
「わかんない・・・」
姪っ子はドン引きです。
「とりあえず、お金入れてみるよ」
50セント、だったと思います。開けてみて、中があまりにもあまりだったら、そのまま使わずに閉じよう、50セントは犠牲になったのだ、と思うことにしました。
チャリン。
はい、開かない。
お金を入れると、そのままお釣りが出るっぽいところから返ってきました。
「このトイレは・・・」
「・・・死んでいる」
どうしようか、と困っていたら、姪っ子が通りの向こうにある大きなデパートを指差しました。
「あそこならトイレありそうだよ!」
なるほど、非常に古式ゆかしい佇まいの由緒ありげな高級デパートがそこに。
Selfridges(セルフリッジズ)という高級百貨店チェーンなのだそうです。
グッチとかジバンシーとかテナントに入っちゃってますぜ。
イギリス王室御用達のフォートナム&メイソンの、ディスプレイが美しすぎる紅茶店もありました。内装も商品も、すべてが輝いていたよ!
日本からでもオンラインショップで買い物ができるみたいです。
Designer Fashion, Accessories & More - Shop Online at Selfridges
ブログのためにグーグルマップで検索してて気づきましたが、回転寿司チェーンYo!Sushiも入ってるんですね。案外庶民派なところもあるのかしら。
YO! Sushi - fresh Japanese street food and sushi restaurants
鋭い方はすでにお気づきでしょう、下の地図を見ると無印良品もあるんです。
これには姪っ子が喜びました。「日本だ・・・懐かしい」とロンドン留学中に神経を病んだという夏目漱石が言いそうなことを、大変しみじみとした口調でつぶやいておりました。
休みたいというのでホテルに置いてきた母もですが、この子も疲れがたまっているんだなぁ、と思わされました。
元気なの、私だけだな?
無印良品でしばし望郷の念に浸り、お買い物を存分に満喫した我々はホテルに戻ったのでした。
夕飯は、もちろん俺たちのTESCOです。
翌日は姪っ子リクエストによりシャーロック・ホームズ博物館です。
写真をいっぱいあげますね。
では。