ロンドンうろうろ歩き~バッキンガム宮殿で馬に見惚れ、ポートベロー・マーケットを冷やかし、ノッティングヒルブックショップで写真バトル
ずいぶん更新に間が開いてしまいました。
というのも、
①パソコンが壊れて、なかなか新しいものを買う余裕がなかった
②大学の編入試験を受けるため、集中して勉強していた
からなのです。
試験が終わり、ようやくパソコンを購入し、滞っていた旅ブログを再開するべと重い腰を上げました。皆様、ご無沙汰して申し訳ない。
そして嬉しい報告があります!
先日、編入試験の合格の知らせが届きました!イエーイ☆彡
アラフォーにして、春から大学生ですよー。
このブログを以前から読んでいただいている方はご存知かと思いますが、私はとにかく無類の動物好きでして、もっと動物の生態について学ぶため生物学の研究をするべく進学を決めました。
いつか、動物好き仲間たちと世界の動物園巡りツアーをしたいわ・・・
以上、ご挨拶でした。
それではイギリス旅の話に戻りまして、先に帰国する母と姪っ子には最終日イブ。
日本を離れて2週間目で、さすがにお腹が疲れてきたのか、俺たちの強い味方TESCOで買った簡易な朝食が胃に優しい・・・
食事を済ませたら、母&姪っ子の希望によりバッキンガム宮殿へ衛兵交代式を見に出かけます。
ホテルのあるBlackfriars駅から、宮殿の最寄り駅Green Park駅までは、Westminster駅で乗り換える行き方で向かいます。
Westminster駅まではDistrict線でもCircle線でもどちらでも行けます。そこからはJubilee線でGreen Park駅まで一駅です。
乗り換えたWestminster駅は、サイバーSF感のあるバカでかい剥き出しのエアダクトとか、Jubilee線が新しい路線なのか、どこまでも降りていくエスカレーターとか、なかなかドキワクする雰囲気でした。
お好きな方にはたまらないと思いますので、機会があったら訪れてみてください。
近くにビックベンもウェストミンスター寺院もありますから、観光するには便利な駅ですしね。
ところでバッキンガム宮殿の最寄り駅は、Green Park駅、Hyde Park Corner駅、それからVictoria駅の3つですが、初心者におすすめはGreen Park駅です。乗客はほとんど公園へ向かうので流れに乗れば公園出口に出られて、そのまままっすぐ進めば宮殿が見えてくるので迷わずに行けます。
Hyde Park Corner駅も公園が近いですが、Green Park駅ほど目の前ではないし、Victoria駅は町中にある上にかなり大きな駅なので、降り口を間違えると大変そうです。
よって、バッキンガム宮殿に行くならGreen Park駅からが一番楽だと思います!
さて衛兵交代式、通常は月・水・金・日の11時から行われていますが、夏の間は毎日やっているとのこと。
もっと詳しいスケジュールはBritish Armyのサイトから見られます。
Schedule - Changing the Guard - Ceremonial Events - The Household Division - Official site
サイトの表にある「Queen's Guard」のスケジュールがバッキンガム宮殿の衛兵交代式なんでしょう。
一応事前調査に基づいて、1時間くらい前には着くようにしたのですが・・・もうすでにすごい人だかりでした。
宮殿から衛兵が出てくるのが見られるのがゲート前なので、みっしり観光客が密集していて入り込む余地などなく、仕方なく彼らが通るであろう通路の前のほうに陣取りました。
それでも開始時間が近づくほどに人が増えていき、始まる頃には満員電車もかくやという状態でした。
身長の低い姪っ子をなるべく前方に行かせるべくギュギュっと人ごみに押し込み、数日前にHorse Gardsの衛兵交代式を見て満足していた私は背後に控えます。夢中になるであろう姪っ子の荷物とか見張らなきゃいけないしね。
少し私が下がったことでポコッとあいた隙間に、近くにいたこれまた背の低いアジア系の女性を入れてあげました。
ニコニコしながら「Thank you」と言ってくれた。ささやかな国際交流。
ここでまた一つ、お伝えしておきたい情報があります。
ポジション取りについてです。
式の数時間前からスタンバイできる気合と根性を備えた強者はともかく、たいていの観光客はすでに結構人がいる状況の中、可能な限りベストなポジションを探すことになると思います。
そんな時、宮殿を背にして右手側、ゲートからやや離れた通路前方を確保するのをお勧めします。
下に図で示したあたりです。
なぜならば、衛兵の進行方向がそちら側のため、ゆっくり見られるのです。しかも、上の図で示したゾーンのさらに右側の通路奥に向かって行き、また戻ってくるので2倍楽しめるのです。
騎馬隊も確かその方向から現れていたような。すみません、時間がたったので記憶があいまいになっています。
ゲートから離れた場所なら、そんなに早い時間に行かなくても比較的すいていますし、通路に近い場所を確保できれば、かなりじっくり見られると思います。
我々はそのことを知らず、逆サイドのゲート付近にいたため、混雑はひどいわあまり見られないわという残念さでした。
皆さんは、我々の失敗を活かして交代式を堪能していただければ幸いです・・・
ちなみに、衛兵交代式の写真はなんと1枚しか撮ってませんでした。
しかも騎馬。衛兵ですらない。我ながら興味あるなしのむらが激しすぎる。
写真なしも寂しいので、あげておきますね。
お馬さんたちは綺麗で賢そうで最高でした!
待ち時間を含めて1時間半くらい立ちっぱなしだったため、Green Parkで少し休憩。
誰でも使えるハンモックチェアがたくさん置かれていて、お弁当を食べてくつろいでいる人たちもいて、リラックスできる雰囲気でした。
日本ならば、8月下旬はまだうだるように暑く、屋外にいても不快指数が高そうですが、ロンドンは北海道に近い高緯度のせいか、あまり暑さは感じず、緑の中にいるおかげで涼やかな風を感じることができます。
近所にこんな公園があったら通いたいなー、いやあっても通わなそうだわ。下手したら週に2回くらいしか外に出ないしな・・・
しばしのリフレッシュを得て元気を取り戻し、今度は母のリクエスト「ノッティングヒルの恋人」の本屋を見物するためNotting Hill Gate駅へ。
Green Park駅からJubilee線に乗ってBond Street駅まで行って、Central線に乗り換えて4駅で着きます。
Notting Hill Gate駅は、蚤の市で有名なポートベロー・マーケットの最寄り駅でもあり、駅を降りたら人の流れに乗っていけばマーケットにたどり着けます。
建物が色鮮やかで、とっても可愛い。そして人がめっちゃいる。
なが~い道沿いに、とにかく様々なお店が軒を連ねていて見ているだけで楽しい。
アンティークが好きな人とか、興奮しすぎて倒れるんじゃんなかろうか。
姪っ子は、とあるお店でひとめ惚れしたかっこいいバッグを購入。なかなかのお値段でしたが、ここまでお小遣いを使わずにいたからと財布のひもを緩めていました。
シュッとした背の高いイケメンの店員さんが、小さな女の子(彼から見たら小学生くらいに見えてるんだろうな、本人は不本意だろうけど)が意を決した様子で買い物するのを見て、端数をおまけしてくれました。日本円だとけっこうな額だったと思う、ありがたいことです。
かなり繁盛しているお店だったので、「Busy, busy」(忙しいね、みたいなニュアンスです)と言うと、ものすごい勢い&早口でベラベラベラ~と返ってきて、わ、わからん!なんとなく「まじでやってらんないよ、これで安月給なんだぜ。F〇UK!」みたいなことを言ってたような、気がする?
ご陽気な人だったらしく、その後お店にいるお客さんたちにも「今のは笑うとこだぜ!」的なことを言い、強引にではあるが笑いが起きてた。
もちろん私もジャパニーズあいまいスマイルである。
ストレスを多少ためているっぽい店員さんも、人見知りな姪っ子による恥じらいながらの「Thank you・・・」に目じりを下げていたわ。
そうじゃろう、そうじゃろう、うちの子可愛いだろ?
私はといえば、ポートベローでは観光客向けのベタなお店で、「KEEP CALM AND CARRY ON」と書かれたユニオンジャック柄のボールペンを購入。ベタ中のベタである。
いやー、 KEEP CALM AND CARRY ON(平常心を保ち、なすべきことを続けよ、と私は解釈しています)という言葉が好きなんですよね。
よくお土産物に使われるモチーフですし、パロディ作品もたくさん出回っているから、目にしたことがある人も多いはず。
もとは第二次世界大戦の直前にイギリス政府が作成した宣伝ポスターで、開戦した場合のパニックや、戦局が悪化した場合の混乱に備えた、国民の士気を維持するためのものだったそう。
敵を倒せ!とかではなく、まず冷静になれ、というところがイギリスらしいなと思うのです。
そういえば、ポートベローでは女王陛下にお会いしました。
といっても物まねの方ですが。この方、非常に有名みたいです。なにしろもうそっくりで!一瞬、本物!?と思ってしまったほど。
びっくりしているうちに行ってしまわれたので、写真を一緒に取っていただけるよう、お願いすればよかったなと後悔しています。
「一緒に写真を撮ってもいいですか?」と聞きたい場合は、
「Can you have a picture with me?」
「Can we take a picture together?」
「Could you take a picture with me?」
などの表現で伝わります。
今回は女王陛下にお写真をお願いしたかったので
「Excuse me Your majesty, Would you mind if we take a picture together?」
といったところでしょうか。
女王陛下にお会いする機会があったらお使いください。
さて、ひと通りポートベローを冷やかしたところで、母の希望だった「ノッティングヒルの恋人」に出てくる本屋さんを探さねばと思い出しました。
調査の鬼であるはずの私が、うっかり下調べを忘れてしまっていたのです。
なんということでしょう、これは痛恨のミス、後悔先に立たず、鬼の目にも涙。
さすがに疲れがたまっていたのだろうなと今は思います。二週間ずっと引率&通訳だったもんね・・・
どうすべか、その辺の人に聞くかと思いつつ、なんの気なしに曲がった脇道の向こうに、なんということでしょう(2回目)、本屋があるじゃないですか!?
これぞまさしく天の配剤、大英帝国に栄光あれ!
という内心の興奮はおくびにも出さず、知ってましたけど?みたいな顔で「本屋あったよ」と知らせる私。
母は「まあ!映画と同じだわ!」とテンションアゲアゲである。
映画の中では旅行書専門店でしたが、今は普通の本屋さんとして営業しています。
書籍だけでなく、お店のロゴ入りのブックマーカーやコースター、バッグもありますので、ぜひ中を覗いてみてください。
こちらサイトのURLです。
www.thenottinghillbookshop.co.uk
上の写真には人が映り込んでいませんが、実は観光客らしきカップルが長々写真を撮っていて、さっさとどいてほしい私とのプレッシャーバトルが繰り広げられていたのです。
大人しく待ってるだけじゃどいてくれませんぜ・・・最終的に男は舌打ちをし、私はゴルゴ13みたいな剣呑な光を目に浮かべながら「Thank you(重低音)」と礼を言った。
幸運に恵まれずとも本屋さんを探せるよう、住所と地図です。
13-15 Blenheim Crescent, London W11
スマートフォンやタブレットをお持ちであれば、地図アプリを使って上記の住所を入力すれば大丈夫だと思います。
万が一バッテリー切れで地図が見れないよという場合や、アナログ派の方に簡単な道案内をいたします。
Notting Hill Gate駅を出て右手に進み、最初の角を右折します。
ここまでは人の流れについていけば間違わないと思います。
ちょっと歩くと、道は二股に分かれます。その左側に進んでください。
右側を進むとポートベロー通りに入るので、そっちではない道を選んでください。
あとは道なりにずーっと歩きます。左手にペンテコステ教会があれば、その道はあっています。
住宅街っぽいので不安になるかもしれませんが、どんどん進みましょう。
左手には公園が見えてきます。緑が多い地域なのです。
公園が長かったなーと思う頃、左手に小さな本屋さんが現れます。
「Lutyensb& Rubinstein」というシャレオツな本屋さんです。
その前を通った次の交差点を右折すると、The Notting Hill Bookshopがあります。
これが一番シンプルかと思います。
もちろんポートベロー通りからも行けますが、なにぶん人が多いので、曲がるべき道を見つけるのが大変そう。
ポートベロー通りからならば、道沿いに「Electric Cinema」という映画館がありますので、それを左手に見て進んだ次の交差点を左折するとThe Notting Hill Bookshopがあります。
Electric Cinemaの外観はこんな感じです(2018年12月時点)
お買い物ができ、見たいものも見られたところで、2人はそろそろお疲れの様子(私は例のごとく元気です)。駅へと引き返します。
人ごみはもう勘弁という母に、方角は分かるから静かなところを通ろうと、先ほどの道案内で触れた住宅街を歩きます。
こういうの英国ドラマとかで見たな、ちょっとお金持ちの住んでるエリアだよね。
母もそう思ったのか「高級感がある雰囲気ね」とのコメント。
工事中なのか、何かのイベントでもやってるのか、簡易トイレが並んでました。
ちょうど誰も使っていなくて、絵的に面白かったので撮ってみました。
衛兵交代式は写真に撮らないのに、こういうのは撮る。
ゆるゆると散歩気分で駅に戻る頃には、まだ日は高いものの夕方6時近くになっていました。
お腹がすいて力が出ないよ~と嘆くので、駅近くにあった寿司レストラン「itsu」に入りました。
以前の記事でもご紹介してますが、ここの寿司がお気に入りなんです。
イギリス最後の夕飯で寿司か・・・とは思いましたが、2人は早く日本食が食べたいとこぼしており、イギリス飯は合わなかったもよう。私は全く問題なしです。
ホテルに帰って荷物を整理しながら話していたら、姪っ子が「楽しかった」と言ってくれてよかった。
ほら、初めてってやっぱり大事だからさ・・・
いつかまた一緒に旅行しようねと言ったら、うんと言ってくれたけど、この子はあっという間に大人になって、いずれは叔母さんとじゃなくて友達や恋人と、自分で選んだ人と旅をするようになるだろう。
その時に、今回の経験が役に立てばいいと願う。
私はまた一緒に行けたら嬉しいよ。叶うかどうかわからない約束は、祈りに似ていると思う。
ほんのりセンチメンタルな気持ちを胸に、3人で過ごすイギリス最後の夜が更けていく。
とはいえ明日は2人をヒースロー空港まで送り届けねばならない。おうちに帰るまでが旅行です。
香港でトランジットがあるけど、大丈夫なのかしら・・・と不安要素を残しつつ、次回に続く。
今年中にもう一回更新できたらいいな、あくまで願望ですけどね。
念のため言っておきます、皆様よいお年を!