ロンドンうろうろ歩き~シャーロック・ホームズ博物館でプチドッキリに遭う

今日もホテルの朝食。そしてパンケーキ!

使いきりのメープルシロップもありました。目玉焼きの左上にある茶色い半円形のパッケージがそれです。欲張って2つ持ってきた。

ベーコンと目玉焼きとキノコとハッシュドポテト焼きトマトはもはや欠かせない。

フルーツも付けて、朝から豪華だー。

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 午前中は姪っ子を連れてサマーセット・ハウスへ。The World Illustration Awardsという、国際的なイラストレーション賞の展示が催されているのを、先日見つけていたのです。

絵を描くのが好きな姪っ子は興味を持ってくれて、元気のある時に行きたいと言っていたので、1日おいて実現しました。

Somerset House |

theaoi.comThe World Illustration Awardsについては、前々回のブログをご参照下さい。 

mikawayaemi.hatenablog.comホテルからはサマーセット・ハウスまでは、歩いてだいたい25分くらい。

この日もお天気がよく、まだ淡い朝の陽射しのもと、テムズ川沿いの道をおしゃべりしながら歩く。

普段は離れて暮らしているからか、話題は尽きません。気が置けない相手とのとりとめのない会話は、誰かと分け合える最良の幸福のうちの一つだと思う。

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展示はサマーセット・ハウスの本館ではなく(なにしろ一大プロジェクトで建てられた建築物のため、やたら広い)、一角にあるギャラリーで催されていました。

入場料は、ありがたいことに無料。イギリスでは、美術館・博物館は入館料が無料なことが多く、その一環かと思います。

一方で、動物園は日本と比較すると高いです。通常の入場料にプラスして、任意での寄付も含めると3000円くらい(施設によってはもっと)になります。

(日本の動物園の場合、サファリパークや遊園地を併設しているような民営の園を除けば1000円以内の価格帯にほぼ収まっており、無料のところも少なくありません)

生き物をしっかり世話して、かつ展示してみせることにはむちゃくちゃコストがかかりますものね。そのコストを誰が、どうやって担うのかを明確にするという、施設運営の考え方の違いを感じます。

事前にオンラインでチケットを購入するとお安くなりますし、寄付は任意なので払わないことも可能です。ただ市井の動物好きとしては、応援の意味をこめて寄付込みで買うようにしています。

話を戻してサマーセット・ハウス。

受付には、いかにもアート系という雰囲気の、細身で繊細な面差しの青年が座っていました。あんまり構ってないっぽい長めの髪、真夏だというのにカーディガン(室内は寒いもんね)、ラムネの瓶みたいな透明感のある緑色の瞳・・・キュート!ソーキュート!

Helloと声をかけたら、ニコリと微笑んだ顔が、なんというかこう“萌え”だったわー。

置いてあったフリーペーパーやリーフレットをいただきました。見た目にも楽しく美しく、内容も充実しており、奥の新聞みたいなやつは未だに読みきれてません。

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ポップなもの、絵本タッチのもの、切り絵など立体的な手法を用いたもの、アニメーションもあり、いろんな表現方法があるものだなーと感心するし面白いし、姪っ子も喜んでいて、行って良かったです。

重いテーマの作品も出展されていました。特に印象に残ったのが、ボートピープルを描いたベトナムの16歳のアーティストが作ったアニメーションでした。

若さにも驚きましたが、墨絵風のモノクロアニメが新鮮で、美しい画面でつづられる悲痛な物語に、いや現実に、とてもショックを受けました。

会場はかなり賑わっており、出口付近には来場者がメッセージを残す用のボードが置かれていて、いろんな言葉で書かれたコメントが一面に貼られていました。私も一言残してみましたよー。

毎年開催されているようなので、時期が合う方は是非行ってみて下さい。

芸術鑑賞、というほど堅苦しくないカジュアルな空間が心地よく、思いのほか楽しめたので、日本に帰ってからも以前より気軽に展覧会に出かけるようになりました。

サマーセット・ハウスを出た頃には、お昼近い時間になっていました。

そこでホテルに戻りつつ、ぶらぶら歩こうとなり、行き道で気になっていたテンプル・ガーデンズをお散歩しました。

芝生のある小さな公園で、半裸で日光浴する人あり、ピクニックランチする人あり、犬の散歩をする人ありと、みんな思い思いに過ごしていました。

インナー・テンプル・ガーデンズとミドル・テンプル・ガーデンズの間にあるミドル・テンプル・レーンを進んでいくと彫像の飾られた建物があり、通り抜けてその奥へ行くことができます。

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帰り道の方角はぼんやり分かっているので、気の向くまま辺りを散策してみました。

なにげない路地にグッとくる。

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ちょっとしたスペースに屋台が並んでて、いい匂いがしてた。美味しそうだったー。

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なにやら歴史ありげな(イギリスはやたらそういう建物ばっかりだけど)街並み。

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レリーフの一つをアップで写してみました。文章はおそらく古語の英語だと思います。でなければラテン語でしょうね。紋章を画像検索で調べてみましたが、何も出てこず・・・どのような歴史があるのか分からなかったので、詳しい方の情報をお待ちしています。

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午後からは、母と姪っ子を引率してシャーロック・ホームズ博物館へ。

THE SHERLOCK HOLMES MUSEUM - THE OFFICIAL HOME OF SHERLOCK HOLMES

 最寄り駅はBaker Street。そう、シャーロック・ホームズの住所「Baker Street 221」です。きゃー、ときめくー。

4路線も走っているので行きやすいです。

ベイカールー・ライン、メトロポリタン・ライン、サークル・ライン、ハマースミス&シティ・ラインの4路線で、私たちはサークル・ラインでエンバンクメント駅まで行き、ベイカールー・ラインに乗り換えました。

そのままサークル・ラインに乗っていても着きますが、その名の通り環状線なので、遠回りになってしまうのです。

ホームに到着!テンション上がるわー。

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地上に出ると、さっそくあの方が。

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世界でただ一人の諮問探偵でっせ。

彫像に向かって右に曲がり、その次の角をまた右に曲がってしばらく行くと、シャーロック・ホームズ博物館が見えてきます。

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人だかりがあるから、すぐに分かります。

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博物館の入り口に立っている、スコットランドヤードに扮したナイスガイ。

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見よ、このフォトジェニックぶり。表情がたまりませんな。

名物キャラらしく、みんな次々に写真をお願いしてました。姪っ子もこの旅一番のテンションアゲアゲではしゃいで写真を撮っていました。

私は「あなただけで撮りたいの、その方がクールだから」という謎理論で彼を説得し、単独で撮影。

入り口の右隣にミュージアムショップがあり、チケットはそこで購入します。

料金は大人が15ポンド(約2240円)、16歳以下の子供は10ポンド(約1500円)です。

こんな感じのチケット兼パンフレットをくれます。日本語版もあるのが嬉しい。

ごく簡単な展示の説明が記載されています。

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玄関を入ってすぐ。ボケてて申し訳ない。

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狭い階段を上がると、

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おお・・・銃痕で描いたVRが

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ホームズさんちの居間、シャーロックの椅子と

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向かいにはジョンの椅子。

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かーなーり混んでいるので、すき間を縫って撮るのがやっとでした。

シャーロックのベッド、思いのほか小さい。

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カンバーバッチ・シャーロックで考えると小さすぎだけど、RDJ・シャーロックで考えるとちょうどいいのかしら、グラナダ版のジェレミー・シャーロックなんてカンバーバッチより背が高いしな・・・などと思ってみたり。

不敵に微笑むSir アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル

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先生の書斎、たぶん。

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飛び出すバスカヴィル家の犬3D、顔が可愛い。

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片隅にたたずむビリー君

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名場面を蝋人形で再現した展示もあり

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原作小説を最近読破した姪っ子が、「あの話のあの場面だよ!」と解説してくれる。

さすが、ここに来たいと言い出しただけある。

モリアーティ教授は禿げあがっていた。

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マダム・タッソーの国だけあって、リアルテイストの蝋人形がそこかしこに置かれているのですが、あるソファの前を通り過ぎた時、座っていた人形が突然動き出したのです!

正体は入り口にいたヤードマンでした。

「ほわぁっ!!!」と声を上げて飛び上がった私を指差し、「ウェーイ」的にニヤつくヤードマンに、思い切り日本語で「おい!」て言ってもうたわ。

「Ha Ha Ha(超うける~)!」と笑い続ける、とにかく明るいヤードマン。安村か、あんたは安村なのか。

「Don't do it again(二度とやるなよ)!」て言ったら、「OK~」とか言ってたけど、あいつ次の人にまたやってたわ。

気を取り直して進んでいくと、階段の踊り場にトイレがあるという謎の間取りでした。水洗ぽいけど、汚水の処理はどうしてたんだろうか。

意外にもホームズさんちのお手洗いは可愛い。ハドソン夫人の趣味なのかも。

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トイレの反対側に目を向けると、展示はここで終わり。天井にしまわれた旅行用トランクがありました。これ持ってダートムアとか行ったのかしら。

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博物館の後はお隣のショップへ。

なんとロシア版ホームズのマトリョーシカが!非売品でした・・・売り物だったら確実に買っていたので危なかった。

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ロシア版は、海外ドラマが視聴できる有料チャンネルのAXN系列の、AXNミステリーで見れるみたいです。DVDも入手困難だし、加入しようかしら。

https://www.mystery.co.jp/programs/sherlock_russia

これもボケぎみですが、ポップなカラーのキャンディがありました。たくさん買って並べたい。

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スノードームみたいなのもあって、ショップだけど見てるだけで楽しい。

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あとショップに行く時は、地下にあるお手洗いを利用するのをお勧めします。無料で使えてきれい&すごくクラシカルな雰囲気が素敵なのもあるんですけど、トイレの窓からしか見られない展示があるんですよ!

すみません、詳しくは覚えてないのですが、シャーロックのプライベートルームだった気がする・・・

気になる方は、行って確認してみて下さい。原作派だろうと、グラナダ派だろうと、映画派だろうと、BBC派だろうと、ホームズ好きなら何らかの楽しみを見つけられるところです。

私は行ってよかった!ていうか、原作を読み返して、映像作品もチェックして、再訪したい。きっともっと楽しめるはず!

以下はショップで買った自分用お土産です。

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トートバッグ、オフィシャルブック(英語版、超がんばって読んでます)、缶バッジ、ボールペン。ペンには「Elementary my dear Watson(初歩的なことだよ、ワトソン君)」と書かれています。

ショップの袋もカッコいいのですよー。

まだ大事にとってあるの。

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帰り道に寄った駅の近くの土産物屋にいたパチモン風ホームズ。

どことなくジョージ・クルーニーに似ているので、我々は彼をジョージと名付けた。

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 Baker Street駅はマダム・タッソーの蝋人形館の最寄駅でもあり、余裕があったら行こうかなんて話していたのですが、もうすごい行列で・・・

館の周囲を人が埋め尽くしている感じでした。ひと目で「こらアカン」と思った。

ネットでチケットを買っておいて、朝イチで来るくらいの気合がないと、入るまでに力尽きそうです。ここも次回に持ち越し。

夕食はホテル近くのお寿司と弁当のレストラン「Wasabi」のテイクアウェイで、チキンヌードルとサーモン握りとサーモン巻きを購入。美味しいけど多かった。チキンヌードルは一番小さいサイズでよかったかも。

Wasabi

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Wasabiは和食メインみたいで、照り焼きチキンとか、焼きそばとか売ってました。

あとカレーも売っていて、カウンターのお兄さんがインド系だったからか、猛烈に美味しそうに見えた・・・お兄さんは笑顔がさわやか&かっこよかった。

午後いっぱい動いたせいか、母と姪っ子は疲れたようでさっさと眠ってしまう。

なんで私だけ元気なんだろう?ふしぎ。

2人は明後日に日本に帰るから、最後の気力を振り絞って朝からバッキンガム宮殿で衛兵交代式を見学、母の希望でノッティングヒルへ行った後に、ポートベローでお買い物をする予定です。・・・途中でへばらないかな?へばるだろうなー。

最終日を無事に、かつ充実したものにするべく、もうひと踏んばりです。

では。