ぶらりエジンバラ満喫中~動物園はいいぞ!
エジンバラ2日目の朝は薄曇り。
昨日買っておいたマフィンでモソモソと朝食を済ませ、さっさとチェックアウトしました。
フロントスタッフは昨日揉めた野郎ではなく、可愛いお姉さんだった。あなたに罪はない・・・
トラブルにより(※前回の記事参照)新たに予約したホテルへと向かいます。1駅だから歩けると主張したけど、母と姪っ子の反対を受け、まずはエジンバラ駅へ。
わりと大きな駅なので、ホームが20くらいあってどこから乗ればいいのかさっぱりわからない。切符の窓口の方と、車掌さんらしき人に聞いて、なんとかたどり着きました。
ちなみに駅のトイレは有料です。30ペンス(約45円)が平均らしい、場所によってちょっと高かったり、安かったりします。初めての時は戸惑いました・・・お釣りは出ませんし、5ペンス硬貨2枚で10ペンスという使い方も出来ないのでご注意ください。10ペンス×3枚か、10ペンスと20ペンスのみです。
乗車3分ほど、隣の駅のHaymarketで下車。エジンバラの喧騒とは一線を画すのどかさです。
駅からは5分少々歩きます。急遽泊まることにしたホテルだから、下調べしておらず途中で分からなくなりました。
どうすべーと思っていると、折よくお店のシャッターを上げている2人のおじさまに遭遇。
「Excuse me, sir?」
と声をかけると、おっ、なんだなんだ?てな感じで気さくに微笑みながら
「Sure, can I help you(いいとも、どうしたんだい)?」と答えてれました。
「I would like to go to Stay City Apartment Hotels, could you tell me the way to there(ステイシティアパートメントホテルに行きたいのですが、道を教えていただけますか)?」
おじさま達、おー、そこなら知ってるぜ的なテンションの上がり方を見せ、熱心に説明をしてくれたのですが・・・速い!だけならともかく超なまってて聞き取れない!
でもすごく親切に教えてくれてるから「分からないので、いいです」とは言い出せない。うーん。
するとハンチングをかぶったおじさんが、脇道の奥の方を指差して「Yellow Flag」と言ったような気がしました。そちらに目をやると、確かに黄色い旗が揺れているのが小さく見えました。
「That yellow flag indicates the hotel(あの黄色い旗のあるところがホテル)?」
おじさまたちは「イエース!イエース!」と嬉しそう。やったぜ。
ありがとうございます!と笑顔で別れ、今日はちゃんとホテル取れてるかしらとドキドキしつつフロントへ。ちょっと厳つい風貌のお兄さんでした。
予約をしている旨を告げると、3人で1泊の予約の人たちだね、という朗らかな返事が。昨日から続いていた緊張が、ようやくほどけました。
まだ時間が早くて部屋の準備ができてないんだよね、と彼は言います。そりゃそうでしょう、朝の10時くらいだもの。
そこで「Could you keep our luggage(荷物を預かってもらえますか)?」とお願いすると、コインロッカーを勧められ、専用のコインを渡してくれました。
私たちの荷物を見て「それならロッカー1個で大丈夫だよ」と言ったけど、テトリスみたいに凹凸考えて押し込まないと入りませんでしたよ!?なぜ彼は大丈夫と言ったのかしら・・・と困惑しきりの我々。
おおざっぱ、フロント兄さん、おおざっぱ(字余り、季語なし)
どうにか荷物を収め、フロントへ戻ってチェックインできる時間の説明など聞いた後、お兄さんが「Do you have any plan for lunch(ランチをどうするか決めてるかい)?」と尋ねてきました。
「I don't have any plan yet(まだ何も決めてないの)」と答えると、それならばと地図を出してきて、いろいろ書き込みながらお勧めのレストランを教えてくれました。
いいやつ・・・美味しいご飯を教えてくれる人に悪い人はいないよ!
実際にお兄さんが書き込んだ地図。ホテルからの行き方も書いてくれてるの、優しい。
いくつもお勧めしてくれましたが、ローカルフードを楽しみたいなら、GRASS MARKETという、地図の中央辺りにあるEdinburgh Castle(エジンバラ城)よりやや右下にある緑色の丸36番、49番、50番と、赤色の丸8番で囲まれた通りには、いろんなレストランがあるよ、と教えてくれました。
あらー、素敵じゃない!エジンバラ城を見てから、旧市街を散策してお腹を空かせて、レストランへ行きましょうよ!とキャッキャする我々を、「Enjoy(楽しんで)!」と送り出してくれるお兄さん。嫁に行きたい。
地図を見ながら歩くこと10分少々。街を行く人々は、仕事中らしき携帯で話しながら歩くビジネスマン、スケボーに乗った少年、学生ぽいリュックを背負ったお嬢さん、犬を散歩中のおじさんなど、ごく普通に暮らす顔を見せてくれます。
ホテルの近所にあった可愛いお店。ぶらぶら散歩するだけでも楽しい。
旅に出ると、どんな場所でもそこで当たり前に生活している人を見るのが好きです。
また、ちょっとした習慣の違いも面白いですね。
例えばイギリスでは、歩行者信号はボタンを押さないと変わりませんでした。日本だと一定の時間ごとに変わるところが多いですが、ただ待ってるだけでは青にならないんですよねー。
最初はボーっと立ってましたが、横から手が伸びてきてボタンを押されるのを見て気づきました。何事にも意思表示が必要なのが、とても「らしい」と思いました。
さてエジンバラ城に到着。
写真の奥にカーブしていく道は、長ーい坂になっています。歩いて上っている人は他にいなかったですね、観光バスにブンブン追い越されます。
坂を上りきる辺りに「Edinburgh Castle」という看板が掲示されている狭い階段があり、それを上ると左手すぐにお城があります。
今回は「城の中を見学するために歩き回るのは疲れる」「それほど城に興味はない」という意見により、外観を見るだけとしました。
でも旅の後半で見たカーディフ城がとても面白かったので、次回は歴史をもう少し勉強してから見学してみたいと思います。
チケット売り場がお城の入口より手前にありますが、そこをスルーしても城前広場まで入れます。
広場では催し物があるらしく、スタッフジャンバーをきた人たちが設営をしていました。
「ほうほう」「へー」と覗き込む母と姪っ子。
気がすんだそうなので、お城を後にして昨日も見たタータン・ウィービング・ミル&エキシビションへ。
初めて来た姪っ子は、自分用のマフラーを買いたいと本腰を入れて吟味の態勢に入りました。私は展示をゆっくり見つつ、昨日靴屋のお兄さんが教えてくれたチェックのバレエシューズを探します。
工房の展示は前回の記事でお伝えしてますので、今回はそれ以外の写真など。
館内にはスコットランドの歴史にちなんだ展示もちらほら見られます。
特に甲冑や剣が数多く飾られていました。お好きな方にはたまらないかと思いますので、貼っておきます。
鎖帷子にはちょっと興奮した。
中でもお気に入りのドリンクホルダー。置いてある間に飲まれて減っちゃいそう。
母はストールを、姪っ子はマフラーを、私は無事に自分サイズの靴をゲット。
ここで、お買い物の時に気を付けたいことを一つ。
こちらのお店はスコットランドの文化を守ることを大事にしているため、購入時に専用のショップバッグを50ペンス(約70円)で買う必要があります。寄付的な意味合いですね。
「自分のバッグに入れるから袋は要らない」は通用しない、というかゴリ押しすれば通るのかもしれませんが、そもそもかなりお安くタータンチェック製品を販売しているところですし、とても無礼な行為なのでお勧めできません。
お買い物を済ませたら、フロントのお兄さんに聞いたナイスなカフェのあるストリート「GRASS MARKET」に向かいがてら、旧市街を散策。
オーガニックカフェでケーキを食べ、シャレオツなボトルに入った水を飲みました。味はまあ、オーガニックだよね・・・という感じ。
カフェを出たところで、滑空するカモメに襲われるハプニングに見舞われました。
エジンバラにはハトなみにカモメがいて、カラスばりに攻撃的です。
慌てる我々を眺めていたおじさんに、「おいおい、なんてこったい!」という表情を作って、肩をすくめてみせたら大ウケしてました。
海外の映画でよく見られる、困ったもんだねーという気持ちを表す例のやつです。滞在中、めちゃくちゃ多用しました。
スーパーのレジが故障してた時、混みあってるのに空調が効いていないメトロで乗り合わせた乗客とのアイコンタクト、お釣りを渡しそこねたお土産屋さんで。
目は大きく開けて口はへの字、肩をすくめれば、たいてい相手も似たようなアクションを返してくれて、雰囲気が和みます。状況によっては爆笑を生み出すことも。
英語を使わずともコミュニケーションできるのがポイントです。
お腹を満たした後は、エジンバラ動物園へ向かいます。Haymarket駅からバスに乗って10分くらい。20番、21番、26番のバスに乗ればいいよと、あらかじめフロントのお兄さんに教えてもらっていたのです。ありがたや・・・
エジンバラ動物園はコアラがいて、ペンギンウォークがあったり、ガイドツアーもあって、じっくり腰を据えて1日いても楽しめそう。
チケットは大人がオンライン前売りが17ポンド(3日以上前)または18.5ポンド(2日前)、当日券は19ポンド。
子どもはオンライン前売りが12.5ポンド(3日以上前)または14ポンド(2日前)、当日券は14.55ポンド。
3歳未満は無料です。
ただし、上記は寄付金込みの代金のため、寄付金なしの場合の代金は、オンライン前売りが14.5ポンド(3日以上前)または16ポンド(2日前)、当日券は16.5ポンドとなります。
総じて動物園の入園料は高め、美術館・博物館は無料か安めの傾向があります。
動物の写真を撮りまくったので、いくつかを。
ミーアキャット、決め顔。
その直後、わらわらやって来た。
悟りを開いたワオキツネザル。
姪っ子が怯えたオラウータンの石像。かなりデカい。
コアラと目が合った、案外と鋭い眼差し。
動物園の一角に、二重の扉で区切られたコーナーがあり、中に入ると檻も柵もないゾーンになっています。写真では分かりにくいけど、芝生にはくつろぐワラビーがいます。注意書きは「通路から芝生に立ち入らないでね、噛まれちゃうよ」という小さなものだけ。
日本ではなかなか見られないやり方で、かなりカルチャーショックを受けました。何かトラブルが起きた時に、責任を誰がどう取るのかという難しい問題をどうクリアしたのか知りたいと思いました。想定していないはずはないから、来園者を信頼して、万が一事故が起きたら対処するという覚悟の上でこの方法を取っているのだろうと思います。
姪っ子も驚いており、「自由と信頼と責任」がベースにある社会なんだねと話しながら、ワラビーたちを眺めました。
夕方までのんびり過ごして、またバスで駅へ戻ってホテルにチェックイン。
足が痛くてもう歩きたくないと訴える母には、お馴染みのスーパーTESCOでご飯を買い、私と姪っ子は夕食のためお出かけ。フロントでもらったパンフレットに載っていた和食レストラン「wagamama」へ行きました。姪っ子が、そろそろ日本食が食べたい・・・と主張したので。
母と姪っ子はわりとイギリス飯にやられてましたね、私は胃腸が丈夫な子なので、かなりのレベル(しかしイギリスは時にこれを越えてくる)まで大丈夫でした。
私は野菜ラーメン、姪っ子は照り焼き丼を注文。
味はといえば、「日本のラーメンとはちょっと違うな」→「これはこれであり」→「いや・・・なしか?」→「まずくはないけど、不思議な後味」以上です。
味覚は慣れがかなり支配している気がするので、一概に日本のラーメンと違うから駄目とは言い難い。照り焼き丼は普通だけど量が多かったそうです。
あと、レストランによってはテーブルごとに担当者が決まっていることがあり、違うテーブルの担当者に声をかけても対応してもらえないことがあります。スルーされても、めげずに担当者を待ちましょう。
レストランを出ると、もう外は暗くなっていました。基本的には治安は悪くないけれど、夜になると空気が変わる気がします。物乞いの男性に声をかけられて断ったら「ファック」て言われたし。
1人ならともかく、姪っ子を連れているから少し怖かったです。さらにホテルのルームキーをどこかで落としてしまい、新たなカードキーを発行してもらうというアクシデントも。
鍵タイプのものは紛失すると大変ですが、カードキーはスペアが作りやすいため、意外と簡単に新しいルームキーをもらえます。追加料金もかかりませんでした。
とはいえ落とすのはよくないですから、気を付けましょう・・・
1日みっちり観光して、ややお疲れモード。とはいえエジンバラはまだまだ見所がたくさんある街です。また来よう・・・そしてまたここに泊まるんだ・・・と満ち足りた気持ちで就寝。翌朝は6時52分発の列車に乗らなければいけないから、早々と寝ます。
明日は列車とバスを乗り継いで湖水地方の北の玄関口、ケズィックへ向かいます(石丸謙二郎ボイス)
では。