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どうやらイギリスを縦断しつつ年寄りと中学生の引率をするらしいぞ、2016年夏

イギリス2016年8月16日~9月4日

「いつかイギリスに行きたいの」

「いいんじゃない?」

「『嵐が丘』のブロンテ姉妹が暮らした暮らしたハワースで、ヒースとブロンテミュージアムが見たいわ」

「素敵じゃないのー」

数年来の母の口癖は、最初は他人事でした。ちょう聞き流してました。

それが急にリアルになったのは2016年の春。前回のフィンランド&ロシア旅行から3か月ほどたち、旅の虫がうずきだした3月の始め、改めて母が「イギリスに行きたい、今年はスケジュールが取れるから」と言い出しました。

地域の役員を引き受けている母はそれなりに忙しく、またピアノ教師もしているため、休みが取れそうなタイミングを逃したくなかったようです。

隙あらば旅に出ようと常からもくろんでいる私は、気安く「いいね、行く?」と答えました。

母が通っている英会話教室の先生によると、6月がお勧めシーズンらしい。暑くも寒くもなく、花が咲いていて、航空券もリーズナブルだそう。

さっそくリサーチャーとして行きたい場所と日程を元に綿密な計画を立てはじめました。おおよそコースが固まった3月下旬、東京に住む姪っ子とやり取りしていたメールでイギリス旅行の話をしたところ、「いいなー、イギリス!ロンドンに行ってみたいんだ!」と、えらくテンション高めの返事が。

それからほどなく、姪っ子の保護者である姉から「娘が留学に憧れているので、まずはお試しで海外を体験させてやりたいから、今回の旅行に連れていってもらえないか?」という申し出がありました。

なるほど、道理です。前回の旅行で初の海外体験に心をボッキボキに折られた人を見たばかりですから、いきなり留学に飛び込む前に、準備体操的に旅をしてみるのはいい考えです。なにしろ外国で過ごすことに向いてない人は、たった数日の滞在でも調子を崩したりしますからね・・・まして長期の留学生活においてをや(反語表現)。可愛い姪っ子にそんなギャンブルめいたことをさせるのはしのびない。

よござんす、お任せあれと胸を叩き、私・母・姪っ子のアラフォー・古希・中学生というカオスな3人旅が決定したのでした。

とはいうものの、3人のスケジュールをすり合わせるのは至難の業でした。

一番融通が利くのがフリー稼業の私で、その次が生徒さんにお願いしてレッスンをずらしてもらえる母、最も忙しいのが部活やら登校日やら行事やらで予定の多い姪っ子です。姪っ子と母のスケジュールを突き合わせて、ようやく8月16日から27日までの12日間に決まりました。

姪っ子が9月から新学期のため、さすがに直前に帰国は体が辛かろうと、28日にロンドンを発って29日の昼に成田に到着する便を取りました。一人で帰すわけにはいかないので、母が付き添って先に2人が帰国し、私は1人でもう1週間残って好きなだけウロウロすることにしました。

結果的にそうして大正解でした。2人の引率は予想以上に大変で、自分の目的地にはほぼ行けなかったですから。あとで自由にできる日程を確保していたからこそ、ツアコンの役割を全うできたんだと思います。

日程と同時進行で、どこを周りたいのか希望を取りつつ、宿泊地を決め、ホテルの予約を取り直しました。それぞれに行きたい場所、見たい所が違うから、これがなかなかめんどうくさい。

私・・・ロンドンをウロウロしたい、BBCシャーロックのロケ地を見たい、ストーンヘンジも見れたらいいな、なによりT.E.ロレンスの終の棲家であるクラウズ・ヒルに行きたい。ドラマ「トーチウッド」のロケ地になったカーディフも行きたい、ていうか1人になってからでも行くよ。

母・・・まずはブロンテミュージアムのあるハワースが第一目的。日本人に人気だという湖水地方も行きたい。きれいな街並みが見たいから、エディンバラの旧市街もいいわね、ついでにタータンチェックの工房兼ショップがあるらしいから行ってみたい。チェスターも素敵らしいじゃない?

姪っ子・・・あんまり強い希望はないけど、ロンドンを観光&お買いものして、ホームズ(原作の方)が好きだから、シャーロック・ホームズ博物館に行きたい。

これらを全部詰め込んで、しかし慌ただしくなり過ぎないよう効率よく周るために、イギリスに到着後すぐエジンバラへ飛び、そこから各地を回りながら南下してロンドンに戻ってきて4泊。2人を送り出した後に残った私は知人宅にホームステイし、帰国までゆっくりロンドン周辺を観光する、というプランを立てました。

幸い、4カ月ほどロンドンに滞在していた経験のある知人がホームステイ先を紹介してくれたのです。ロンドン郊外のPutneyという街で、古き良き英国の暮らしを経験させてもらいました。ガードマンと庭師のいるステイ先のお宅は、以前にハリウッド俳優から「購入したい」という申し出があったほどのハイクラスな佇まいでした。ぶっちゃけ、金持ちすぎてビビってました・・・

ざっくりスケジュールは以下の通り。

8月16日 羽田空港出発⇒香港国際空港で乗り換え⇒同日ヒースロー空港到着、ロンドンで一泊

8月17日 列車でエディンバラに移動、エディンバラ

8月18日 エディンバラを観光して宿泊

8月19日 エディンバラからカーライルへ列車移動、カーライルから湖水地方の北の玄関口ケズィックへバスで移動。ケズィック泊

8月20日 ケズィックから同じく湖水地方のアンブルサイドへバス移動、30分程度。アンブルサイドを観光して宿泊

8月21日 アンブルサイドからランカスターへバス移動、ランカスターからは列車でキースリーへ、さらにハワースまではバス又はタクシーで移動、ハワースを観光して宿泊

8月22日 ハワースからキースリーへバス又はタクシーで移動、キースリーからはバスでリーズへ。昼休憩を挟んでまたバスでチェスターへ。チェスター泊

8月23日 チェスターを観光して宿泊

8月24日 チェスターからロンドンまで列車移動。ロンドン泊

8月25~27日 ロンドンを観光して宿泊

8月28日 母と姪っ子は帰国。2人を見送った後、私はカーディフへバスで移動。カーディフ

8月29日 カーディフを観光して宿泊

8月30日 カーディフからソールズベリへ列車移動、ストーンヘンジ観光の現地ツアーに参加。ソールズベリからロンドンへ列車移動。ホームステイ先で宿泊

8月31日~9月4日 ロンドンを観光して宿泊。どこかの日にクラウズ・ヒルのあるウールへ日帰りで出かける

9月5日 ガトウィック空港出発⇒香港国際空港乗り換え⇒成田空港到着

トータルで20日間、8月に日本を出て帰ってくるのが9月になってからですから、けっこう長いですね。もっと長期間で行けると嬉しいんですけど、資金と仕事の都合がなかなかつきません。フリーライターとはいえ、取材もありますからねー。

列車移動は「Virgin Train」というイギリス国内の鉄道会社からチケットを選んで購入できるサイトを利用しました。もっともお得な行き方や、乗り換えも表示してくれて便利です。

Buy Cheap Train Tickets & Find Train Times - Virgin Trains

主なバス移動は「National Express」、イギリス全土に路線が張りめぐらされています。

Coach & Bus Travel | National Express Coaches

ロンドンからカーディフまでは「Megabus」というバス会社を利用しました。イギリスだけでなく、ベルギー・フランス・ドイツ・オランダ・スペイン・イタリアなどヨーロッパ各地を走っていますが、それだけに停車する都市が限られています。ものすごく安いので、行きたい都市にMegabusが止まってくれたらラッキーです。ちなみにアメリカとカナダでも走っています。

Low cost coach and train travel in the UK | megabus.com

今回のだいたいの移動を地図に描いてみました。グループ割引や時間帯割引を利用したので、イギリス国内の移動は全部で1人あたり2万弱くらいでした。

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リーズナブルかつ長時間すぎない航空券をゲットしたり、現地の移動方法を調べまくったりとバタついている間に時は過ぎ、気づけば8月15日。8月16日の早朝というか夜中の1時45分に羽田を発つ便に乗るため、私と母は品川へ向かいました。

チェックインのためには飛行機が出発する2時間前に空港にいればいいのですが、あまり遅い時間に待ち合わせを設定すると、移動してくる姪っ子が心配です。そこで20時に品川駅集合とし、羽田で夕ご飯を食べて時間を潰そうということになりました。

品川駅で8カ月ぶりに姪っ子と再会&ハグ。思春期全開の姪っ子は内心そういうの超ウザいし恥ずいと思っているんだろうけど、会うたびに私が人目をはばからずハグをするので「はいはい」って感じで受け止めてくれます。優しい子・・・

羽田空港までは京急エアポート急行で約20分、あっという間です。

空港でご飯を食べようという計画は、なんと店が軒並み21時閉店で20時半にはオーダーストップという現実により、もろくも打ち砕かれました。お寿司食べたかった・・・

さすがにマクドナルドはちょっと、むしろイギリスでマクドナルドに入りたいからという姪っ子のもっともな申し出により、ギリギリでオーダーストップ前に入れた丸亀製麺に入りました。寿司はイギリスで何回か食べましたが、うどん店は見つけられなかったので、この選択は正解だったかも。

22時半にはチェックインを済ませ、ロビーでぼーっと人波を眺めながら搭乗時間を待ちました。スーツケースをでかいサランラップでぐるぐる巻きにする外国人旅行客、コスプレをしている人、芸能人ぽいオーラを発してるけど誰だかピンとこない人、パジャマみたいな恰好でなぜか枕を持っている人、空港を行き交う人たちはどことなく浮き足立っている気がする。

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しばらく眺めていた姪っ子は、飽きたようで絵を描き始めました。小さい頃から絵を描くのが好きでとても上手なのです。日付をまたいでも熱心に描き続ける姪っ子の横で、母は眠たそう。

すっかり重くなった腰を上げ、搭乗手続きを済ませてビックリ、搭乗ゲートの中にはお寿司屋さんがあるじゃないですか。空港に着いた時点でさっさと中に入っていれば食べられたよー。次の機会に活かそうね!と誓う我々。

間もなく搭乗時間となり、赤をベースにした制服を身にまとったキャセイパシフィックのCAさんたちに誘導されて機内へと足を踏み入れます。初めての飛行機にソワソワする姪っ子に設備の説明をしているうちに離陸体制に入り、シートベルトを締めました。

さあ、旅の始まりです。